一期一会の瞬間 | HOODのブログ

一期一会の瞬間

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写真の整理をしていたら深夜を回っていた。
録画をしておいたテレビの歌番組『前田敦子最終公演』を見ながら、手作業をする。

番組は、少し中途半端な中継だったが…その昔、野球のテレビ中継が時間切れになって終了した、あの感覚が蘇ってきた。
打者が打席に向かうあたり、あとはラジオでお楽しみ下さい…というアナウンスで映像が切れたものだ。

同じように、劇場ステージに一人立つ前田敦子のぽつんとした映像は、これより続くであろう空間を、永遠に切り離すように終えた。

AKB48とは、男性が好むように作られた女の子達だ…とか斜め上な意見はある。

だが、私自身はかなり熱い気分で楽しめるのだ。
それは彼女達が、劇場公演という空間を基本に持つからだろう。ライブ公演とは、なにより空間支配が優先であり、予定調和は演出の上であって、舞台は常に未知の場所だ。
テレビ収録のように映像を細切れに組み合わせることは不可能なのだ。


劇場に立つという活動は、そこに一期一会的覚悟が必要であり、その潔さが魅力でもある。たとえ口パクであっても、最後まで無事に踊らなければならない。
そう思うだけで、私が踊るわけでもないのに心身の血が沸き立つ。

プツンと中継映像はが切れてしまったが、たぶん劇場空間では続いていて、体験している人々や彼女達は『その決定的瞬間』を楽しんでいるのだろう…そう思えば、少しだけ熱くなった。