世阿弥忌 | HOODのブログ

世阿弥忌

HOODのブログ-110925_1249~0002.JPG

今日は立秋。
そして世阿弥忌でもあった。

1364年に父観阿弥の子として生まれ、没年は1443年嘉吉3年とされる。
多くの能作品を残し、また幾多ある著書の中でも『風姿花伝…ふうしかでん』は、今なお色褪せない演劇論である。

様々に示唆に富んだ演劇理論や役者への指摘が並ぶ。
その一つを上げてみる。


風姿花伝・『世阿弥禅竹・岩波思想体系より
問、申楽の勝負(立合)の手立はいかに。


答、是、肝要なり。先ず、能数を持ちて敵人の能に変わりたる風体を違えてすべし。中略…自作なれば言葉、振舞、案の内なり。中略…されば、いかなる上手も能を持たらざん為手(シテ)は、一騎当千の強者なりとも軍陣にて兵具のなからん、是に同じ。


一部略したが、まずはライバルに勝つためには自作の能を持たなければならないとする。そして相手とは異なる演出や意匠を能として、オリジナルであるから言葉や振り付けは、自らの発案の中にある…と。自作の能を持たない役者は名優であっても、それは戦場で武器を持たない武士と大差はない。
世阿弥は、他人に左右されないオリジナル作品こそ演劇や歌舞の基本だと説く。

他人の作品カバーだけでは、今に生きる時代を生き残れないという視点は、まさに現代の演劇・音楽芸能シーンにも通用するはずだ。