だるまちゃん
先日、ツィッターでの知人が絵本『だるまちゃんとてんぐちゃん』加古里子(かこさとし著)を、お子さんに読んであげた事を紹介していた。
ぁあ、あの絵本まだ売っているのか…。
思わず、私も書店で児童書コーナーを探してみた。
だるまちゃんが、天狗や大黒の持ち物である団扇や小槌などを徒に欲しがるのではなく、身の回りの物を利用して自分で作りながら様々な事を学んでゆく。
本当の幸せとは、自らの発想を基に生み出す事だ…改めて読んで納得する。
そして、子供時代に読んだ絵本を中年過ぎて再読してみると、自分が親に大切に育てられてきた事を実感する。
また、絵本のシンプルなメッセージが、私が大人になってみて初めて見えてきた事もある。
『だるまちゃんとてんぐちゃん』は私が幼稚園時代に接した絵本である。
作者の筆使い、暖色系の明快な絵柄と、だるまちゃん一家の温もりが描かれた名作絵本の一つだ。
私は父だるまが、てんぐになりたい子供のために餅をついて鼻を作るシーンが好きであった。
わき役として、お爺さんだるまや妹だるま等の存在も良い。
私には懐かしさもあるが、今でも若い母親の手で子供に読み継がれてゆく名作絵本は、子供達にとっては現在進行形であり、色あせない立派な文藝作品であろう。
久しぶりに絵本を買ってみようかと思っている。
