背中の伴侶
ぼろアパートと実家、仕事など往復する日が続いている。
必要に迫られて重量過多の機材を抱えて出かける度、肩や腰の不自由さに加えて今度は…背中が痛くなってきた。
ところで、先日の事だ。実家付近を散歩中に気が付いた事がある。
道すがらの草むらで殿様バッタをみかけるのだが、普通は草色と茶色の混色迷彩柄なのに、どうやら今年の殿様バッタモードは羽、体ともにカーキ色らしい。
『飛蝗』と呼ぶのか。
夥しいバッタが農作物を荒らす現象がある。その時はバッタは草色から茶色へと変化する…と言われている。
写メは、殿様バッタ(あるいはクルマバッタかも…)のツガイ。下の大きな方が雌、上に乗ってしがみついているのは雄である。
子供の頃はオンブバッタなど捕まえてはツガイの二匹を引き裂いて、虫ながらも大切な縁を壊していたのだな…と思うと可哀想な事をしたが(残酷な遊びも子供の修行ではある)
なるほど、今年は二匹とも見事なくらい茶色である。しかも、他種のバッタ達も今年は茶色が多いのだ。
気候の影響があるとも言われている。さらに今冬も異常気象となる予兆か…と危惧をしてみる。
私の記憶違いがなければ、旧約聖書ヨハネ黙示録に『鋼鉄のバッタ』が出てくるはずだ。バッタ特有の鎧めいた風貌や堅い顎など不気味な表現だったな…と、ふとツガイの二匹を見ながら思い浮かべた。
閑話休題。
しかし、雌にしがみついてオンブされる雄バッタ、そりゃあ生涯必死の毎日だ。これから、どこへ行くのだろう。
我々人間も含めて、生きることは健気でもあり、また哀れでもある。
重たそうに雄を背負って草むらに消えてゆく姿へ、『とにかく頑張れ…』と念じずにはいられなかった。
