春先
昨夜、ツィッターで尋ねた赤い木の実は『コブシ』の実であったようだ。この種を春先に蒔けば立派に大木となるか…。
地方の里山や農家の庭先に必ず一本はあり、春先に見事な白い花を咲かせる。
真っ白な和紙をちぎって盛りつけたような、静かな風情を持つ花である。
いつからだったかは記憶にないが、私は『こぶし』に憧れがあって庭に欲しい…と思った。しかし、とにかく大木であるため諦めていたのだ。
この赤い実は、春先に蒔けば発芽する丈夫な性質で、育って花が咲くのは5~7年先とか。
実家の庭に、鉢植えで育てるか。
ところで…今の時期、私は秋の季節が苦手である。
体力が一気に落ち込むのか大病を患う季節なのだ。
秋生まれの私は、たぶん秋口に他界するだろう…など極幼い頃から妄想するくらい『体の芯が抜ける』季節だ。
そのため、秋の紅葉より春を待つ冬木立の方が好きだ。
葉の落ちた冬木立が影絵のように抜けて、背後には寒風駆ける冬空があると良い。
冬木立は、何より余計なストーリーを持たない。
そういう冬を越えて、春の晴れ間に『こぶし』の白い花がポツンと咲きだしてくる。
この空気感覚は、他には代え難いものだ。

