蟻よさらば
写メは深夜、道端に集まる蟻の一群。
まだ私が幼い頃だ。その年の六月下旬だったか、ちょっとした大病を患い入院した。
大抵の入院病棟では、ベット横には患者用の小物棚が設けてある。
ある日、お見舞いで戴いたバナナを母が棚に入れて帰宅したのだが…(当時は珍しい果物だった)。
…その翌朝。
私を妙な違和感が体を襲った。全体が痛くてカユい。
病床ベットから何とか起きあがると…真っ黒な蟻が辺りやシーツ一面……。
当時の病棟は木造で趣があると言えば聞こえは良いが、古くて虫などが病室に入り込む環境であった。
大量の蟻は壁と柱を伝い、二階にある私達の病室に侵入し、私のベットや周囲を襲撃。
こうやって書いていても気分が悪くなる。すでに数十年過ぎた今でも、蟻は苦手だ。
幼い脳裏にトラウマが刷り込まれたようで、私はある年齢の時期まで蟻に触れただけで発疹、喘息などパニックを引き起こしていた。
ともかく、身の回りに蟻が大量に集まる状況は耐えがたく、ひいては人が沢山集まる場所や様子までもが『蟻』に見えたり。
