百物語 | HOODのブログ

百物語

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昨夜、深夜に放送された日本怪談物語を見ていた。

百物語の形式で進行する琵琶演奏と怪談の古典朗読。

特に『吉備津の釜』は怖い。
最後は髷と血溜まりを残して夫が妻に殺される話で、大抵は行者や僧、修験者に撃退される鬼女とは違い、鬼の本懐を遂げる結末となる。
夫の髷を残し肉体を引きちぎった、その凄惨な光景は強烈に血の色を印象付ける。何より、夜が明けたと思わせて夫を欺き、戸を開けさせた鬼女の策略は実際にありそうである。
実生活での美しい妻や可愛い彼女の微笑みの裏には、般若が隠されていると用心すべきなのだ。

しかし、百物語で語られる怪談群がいかに恐ろしい話の連続であっても、一番に怖い話は最後にやってくるのである。

そう…百物語を終えた最後の蝋燭を消した瞬間、誰もが自らの背後や隣からの視線を感じる。
しかし、その時に振り向いたり、隣の人を見てはならない。
不安に声を上げ、呼びかけてもならない。

見るなよ。

見てはならぬぞよ。
見る……な。