能楽写真展
能楽写真家による能楽写真展2011・東京展。四谷ポートレートギャラリー。
無事終了して、一応の一人反省会をした。
今回、私が出展した作品二点は、能楽写真家への道を開いて下さった能楽師お二人の舞台を撮影した写真である。
この二点を撮影したのは平成十四年から十六年と撮影初期で技術的にも、まだ初歩の頃。
私は能楽への興味が先にあり、写真はかなり後から始めたので、能関連には一応の知識を得ていたが、写真は素人同様の状態に近かった。
その様な時期の作品ではあったが、以前から大きな展示会は恩ある師匠筋を最初に展示して、まず歩み出したいと望んでいたので、今回は満足している
さて、写真家の世界は既に大半がデジタル作品。今回もフィルム作品は私を含めても三人だけであった…。
しかし、フィルムの良さというのもデジタル作品と比較すると、フィルムも勝るとも劣らず、というのが実感だ。
能の空間、役者の演技における間の存在
、あるいは能面の表情や質感、衣装の色調などデジタルがフィルムに全て勝る…とは言えないのが私の感想なのだ。
舞台を最終的に抽出する作業を写真の上で、いかに果たしてゆくのか…デジタルの良さはピント幅と露出感度が自在である、という利点がある。また枚数もフィルムより遙かに多く撮影可能だ。
だが、その利点がフィルムに替わるだけの要素を持ち得るか…と言えば違う。
映像機材は高度に発展しているが、能楽写真自体が円熟した『能楽』に対して、未だ未完成な存在なのではないか、と私は思う。
まだ、道は果てなく遠い。
