能の『位』って芸ですか?
或る日、能の楽屋風景。師匠と弟子。
昨夜、能の『位』について触れました。
浅学のついでながら…この『位』とは師匠が弟子に教えて伝えるものではなくて、それぞれが稽古と実際の舞台を積み重ねて、次第に会得する体感表現であるようです。
いや…そうではないのかな。
しかし、安易に『あの人は位が出ていない…』などと批評したりする文章を散見しますが、言うほどに説明可能ではないのが『位』です。
いわゆる『芸』とは、まったく異なる方法論らしいのですが、それが一様に説明は困難だから『位がでていない』と批評すれば、何となく『通めいた』言い回しにはなる。
だが、明確に舞台の上で『位』は表現されるものらしいのです。その辺りが、能の面白さというか…役者感覚なのだと思います。
まして『位』のある能は、その『位』が写真に撮影が可能か、と問われれば…。
おそらく、全ての条件(役者、観客、舞台環境…そして撮影者の技量)が揃った時に初めて写真に写るのだ…と。
その意味では、まさしく先日の故若松健史師の仕舞『邯鄲』には、『位』を取る役者感覚と身体表現が調和し表出した…それが写真に写った希有な証だったと、改めて実感します。
