追悼 | HOODのブログ

追悼

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昨夜、ようやく深夜に帰省する。
就寝の用意も済ませて、後は眠るだけだったのだか…どうも気分が重く、風邪なのか喉の調子が悪い。
近所が離れている田舎暮らしの気安さから喉は痛いが、少し謡を発声してみたい気分になった。
仕舞の地謡キリ…松虫、井筒、鵜乃段、鵺、融…を謡う。
気づくと、死者を見送るような謡ばかりだ。
そう思うと、心に何かが引っかかる。
普通なら、高砂、羽衣や猩々を最後に謡って終わりにするのに、昨夜に限り気分が乗らない。
そのまま止めにして床につく。

…猛烈な発熱が始まった朝方、どうにか起床した。
両親に病院に行くから…と、居間へ行くと様子が違う。

『昨夜、叔父さんが亡くなったと朝に連絡がきたよ…』

私が、叔父に会ったのは三年前が最後だった。
従兄弟の挙式にお祝いをしたのだが、恒例で私は祝言と舞を演じた。
とても私の謡を、叔父は気に入ってくれていたので…。
『これが虫の知らせなのかな…』

いや…最後の謡を聞きに来たのか…と感じる。

あの瞬間、叔父に『さようなら…』と言われたような気がした。