素直だった頃 | HOODのブログ

素直だった頃

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これは私が素直に騙された話です。
『水羊羹はね…時間が来ると水に溶けて戻るんだよ、ざんねんだったね。』
いかにも、もっともらしく父が頷きながら説明してくれました。

夏のお盆に父方の実家へ帰省した幼い頃の私。夜中、床について眠っていると、居間から明るい話し声が聞こえたのに目を覚まし、襖をあけました……すると、両親と祖父母が『水羊羹』を食べようとしているではありませんか…『今夜は遅いから朝食べなさい…』母か祖母に促され、お皿に自分の羊羹を確保し冷蔵庫に入れて、再び、就寝。…『水羊羹…水羊羹♪』朝、楽しみにしていた冷蔵庫を開けると、お皿には葉っぱと水だけが残っている…『えっ、何故?』………そして、冒頭の父による説明です。この見え透いた嘘を以後、九年間以上信じていました。溶けないのは本当の水羊羹ぢゃない…『それは、俺ぢゃなくて祖父だ、祖父のいたずらだ』と、現在でも認めようとしない父。

密かに計画中の金婚式祝い…やはり止めようかな、生活苦しいし、水羊羹だって高いのは買えないしねぇ…。