Darknight・Prom NTRC特撮軍団長・ヤラセロウ大元帥のブログ

間近に迫った「日本人が年に一度、戦争と平和について考える月間」の前哨戦・プレイベントのつもりなのだろうか、T京S聞7月21日付サンデー版が、「大本営発表と新聞」なる図解を掲載した。

 

「79回目の終戦の日を前に、反省を込めて図解します。」とのことで、「大本営発表」を無批判に報じた自社の紙面を掲載、新聞が軍の言いなりになった理由として、

 

●満州事変報道で部数が伸び、軍に批判的な姿勢を改め協力的に

 なった。(新聞社がスクープを狙うことに軍部が目を付け懐柔し

 た)

●物資不足になると、国は新聞紙供給を制限し新聞社の統廃合を

 要求。統廃合によってライバルが消え、経営が好転するとあっ

 て、多くの地方紙が賛同した。

●開戦直後、自由な取材を制限する「言論出版集会等臨時取締

 法」が公布され、戦争の実態は一切書けなくなった。

 

ことを列挙、「船(新聞社)の中にピストルを持った監視人(軍)がいて、怠け者や不平分子を射殺する(ような)態勢であった」(伊藤正徳・日本新聞協会初代理事長の戦後のコメント)と結んだ。更にT京S聞は、「特定秘密保護法」等を引き合いに出し、メディアへの圧力は現代でも健在であると指摘、近現代史研究者・辻田真佐憲に

 

「権力は自分たちに都合のいい情報を発信する。今はSNSを使い圧倒的組織力、情報力で国民に直接、発信できる。一般市民がそれを全てチェックするのは難しい。だからこそ、メディアの役割はより高まっている。メディアは市民の信頼を取り戻し、社会に必要な存在であり続けるよう努めることが大切だ。」

 

とエールを送らせる。しかし、「都合のいい情報」とやらを発信するのは「権力」だけだろうか?「報道しない自由」を乱用し、「捏造記事」を垂れ流すメディアの姿勢は、「大本営」とどれ程違うのか?一般市民はSNSを駆使し、「不都合な真実」を告発している。新聞は発行部数を減らし、テレビの視聴率は下降し続け、既存のメディアは今や「オワコン」になりつつある。自ら率先して市民の信頼を裏切り、社会に不必要な存在になろうとしていることに気付くことから始めるべきであろう。