FTエナジーは2016年5月に設立した新電力会社。同年9月に小売電気事業者の登録を受け、17年1月から小売電気事業を開始した。千葉県内の管理センターで需給管理を行い、仕入れから販売、需給管理までを自社内にて一括で手がけ、設立3期目となる19年3月期には年売上高約20億1900万円を計上し、当期純利益約2100万円と黒字化を果たした。翌20年3月期にも当期純利益約5800万円と同年10月ごろまでは順調に利益を上げていた。
しかし20年12月ごろから、日本全体における液化天然ガス燃料の不足や大寒波の到来に伴う電力逼迫(ひっぱく)により、卸電力取引市場からの電力調達価格が急激に高騰し、同取引市場からの電力確保が不可能となった。そのペナルティーとなるインバランス料金を支払うことになるが、21年1月のインバランス料金だけでも約5億円の支払いを余儀なくされるなど、経営状態が著しく悪化する事態に見舞われた。
さらに同年10月以降にも寒波による電力不足が発生し、卸電力取引市場における取引価格が再上昇。電力の仕入れ単価が販売単価を上回る逆ざや状態となっていた。加えて2月末に勃発したロシアによるウクライナ侵攻に伴う燃料不足や、3月に宮城県・福島県で発生した地震による火力発電所の操業停止などの要因から、例年価格が落ち着く3月以降も電力価格の高止まりが続いた。
この結果、卸電力取引市場からの電力確保が困難となり、高額なインバランス補給に頼らざるを得ない状況が続いていたなか、6月10日が支払い期限となるインバランス料金の全額を一括して支払うことが困難となった。5月31日付で6月末での事業撤退を公表し、他社へ契約を切り替えるよう呼びかけていた。その後、他社への事業譲渡を決定し、7月1日に破産手続き開始決定を受けた。同社のみならず、今冬も電力卸市場価格の高騰、高止まりが続けば、新電力会社の事業撤退や倒産が加速していく可能性もある。(帝国データバンク情報部)
電力調達価格急騰で追い込まれた新電力の倒産劇、まだまだ続く可能性(ニュースイッチ) - Yahoo!ニュース
新電力会社が乱立し始めたころたまたま東電の保守員さんが来たので、「新電力が乱立しているけど発電施設も送電網も東電さんが持っているものだろう。どうしてあんなに安く電力を売れるの。なんか危なくない?」と言ったら、その保守員さん曰く、「全くその通りで電力相場が安定しているときは買った電力を薄利で売ればいいんですけど何かの理由で相場が荒れたら新電力さんは大変だと思いますよ。」だった。電力が自由化されて相場で売買できるようになってもやっぱり強いのは電気を作る施設と送るネットワークを持っている側でただ相場で買った電気を売っている側は電力相場が上がれば厳しいだろうと思った。「お客さんはどうされるんですか」と聞くので「電機は東京電力、ガスは東京ガス、・・。」と言ったら「それが正解だと思いますよ」と笑っていた。最近はいない部屋の照明は消すとかエアコンも設定温度を上げるとかいろいろ気を使っている。冬の暖房は電気よりも石油ファンヒーターの方が割安だとか。何でも自由化で価格競争になるが、電力やガスなどの基幹エネルギーはどうなんだろう。再生可能エネルギーと言っても主力は火力だしなあ。日本の場合は水力や地熱、潮力などはいいんではないかと思うけど、・・。小さい川などに小規模水力発電とか、・・。東電と新電力でどのくらい違うのか調べたこともないが、安いに魅かれて新電力と言ってもこういうことがあると面倒くさいし契約先が見つからないとか言うと困るのでやっぱり大元がいいのかもしれない、・・(>_<)。
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