韓国で中国からの輸入に依存する排ガス浄化のための尿素が不足し、消防車や運送トラックの運行ができなくなる懸念が高まっています。韓国メディアは、日本が半導体製造の原材料の輸出管理を強化した例を挙げ、「供給網のリスクを体感したのに、また危機が発生した」と文在寅政権の対応を批判しています。

中国に依存する“尿素”不足 ディーゼル車が止まる懸念
韓国で、品薄が続いているのは排ガス浄化のためにディーゼル車などで使用が義務づけられている「尿素水」です。産業通商資源省によりますと、今年1~9月時点で原料の尿素は97%を中国からの輸入に依存し、韓国国内ではほとんど製造されていません。こうした中、中国が10月中旬から輸出手続きを厳格化し、事実上、輸出が制限されています。

韓国メディアによりますと、米中対立の構図の中で中国とオーストラリアの関係が悪化し、オーストラリア産の石炭の輸入が中断されたことで尿素の生産にも影響が出たことが背景だとしています。このため、韓国ではディーゼル車向けの尿素水が品薄になり、買い占めや価格の高騰が起きています。韓国国内の在庫は11月末にも無くなるといい、長期化した場合、消防車や運送トラックなどの運行にも影響が出るとの懸念が高まっています。

文大統領も直接指示 軍用機で緊急輸入も…
この問題について韓国政府は対応に追われています。9日の閣議で文在寅大統領は、「尿素水問題は緊急懸案で、政府は外交を総動員して国外の物量確保に総力を挙げている」と言及。その上で「特定国家の輸入依存度が高い品目については、調査を徹底して、管理を構築するように」と直接、関係閣僚に指示しました。不足に対応するため政府は、近く韓国軍の輸送機をオーストラリアに派遣し、およそ27トンの尿素水を輸送する計画です。ただ、これは韓国国内で一日に必要な量の3%程度に過ぎません。追加での物量確保を急いでいますが、安定的な供給のメドは立っていません。

日本の“輸出規制”「供給網リスク体感したのに…」高まる政府批判
特定国家からの原材料の輸入に依存し、経済活動に支障が出たことは過去にもあります。韓国メディアは、2019年に日本が半導体製造の原材料について輸出管理を強化した例を挙げ、「供給網のリスクを体感したのに、また危機が発生した」と文政権の対応を批判。また、日本では複数の大手化学メーカーが尿素の原料となるアンモニアの77%を日本国内で製造して国内需要をカバーし、影響を受けていないことなども紹介しています。文大統領は「今まで先端技術分野の戦略物資に関心を傾けていた」と釈明。今後は「生活に密着した品目まで管理を広げ、輸入先の多角化、国内生産などの対策を講じてほしい」と指示しました。

 

韓国・中国からの「尿素」輸出制限で大混乱 物流・消防車も止まる? 日本の“輸出規制”のトラウマ再び(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース

 

尿素がディーゼルエンジンの排ガス浄化に必要だと言うことを初めて知ったが、それにしてもこうした産業用重要物資はその供給についてしっかり考えておかないといけない。日本の場合は国産を主として輸入は台湾、オーストラリア、インドネシアなどから分散輸入しているそうだ。中国からは例の希土類の輸出規制で危ないので入れてはいないと言う。韓国は国際は採算が合わないので中国からの輸入に頼っていたが、中国が国内優先で輸出を規制したことから今度の大規模な供給不足となったようだ。日本も危機管理は甘いところがあったが、痛い目を見て対応を考えるようになっている。韓国はそうした危機管理が甘いのだろう。日本はディーゼル車の割合自体が6%弱と少ないそうだ。それでも尿素水の供給は目一杯だが、不足と言うことはないと言う。まあ韓国もあっちこっちに「くれ、くれ」言っていないでせいぜい痛い目に遭って学ぶといい、‥(^。^)y-.。o○。

 

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