先日、バイクを掃除していたら自転車で通りかかったおじさんが、おじさんと言うよりもかなりの年配の人だったが、CB1300スーパーボルドールをじっと見ていて「きれいなでっかいバイクだねえ。これで何ccくらいあるんだ。250ccくらいかな」と言うので、「1300ccだよ。」と言うと、目をむいて、「せんさんびゃくしーしーだってぇ、・・」とびっくりしていた。おじさんの感覚ではバイクは大きくても排気量は250ccくらいと認識していたのだろうか。おじさんはその後バイクを、特にエンジン回りをじろじろとじっくり眺めて、「せんさんびゃくしーしーなあ」と言って自転車で去って行った。

我々世代がバイクに興味を持ち始める年代のころはバイクの免許は90ccのカブでちょろちょろっと走ると自動二輪免許が取れてしまった。そのころはヘルメットの装着も義務化されておらず、全くの生身でバイクに乗っていたので、ある朝、登校してきた学生が顔面大根おろし状態で無免許でバイクに乗ったのがバレて職員室に呼ばれて油を搾られていたなんてこともあったし、速度出し過ぎで田んぼに突っ込んで骨折して入院してしまったとかお上に止まれと言われても止まらずに逃げて事故を起こして御用になったなんてことが頻繁に起こった。

その後、自動二輪免許は小型、中型という限定がついてこれを解除しないと大型自動二輪には乗れなくなったが、この限定解除試験は司法試験よりも合格率が低い超難関とか言われたものだった。しかし、自動二輪免許を持っていれば限定解除を受けずにナナハンに乗っても免許の条件違反で無免許ではなかった。その後、普通二輪と大型二輪が別の区分の免許になったので今は普通二輪免許で大型二輪に乗ると無免許になる。

普通、四輪やバイクに興味を持つ年代になってもわが家では「バイク厳禁。乗ったら勘当」と言われていたし、四輪にもあまり興味がなく、10段スポーツ車、15段キャンピング車などと言うチャリンコばかり乗り回していたのでバイクには縁がなかった。就職後に仕事先で「仕事に必要だからバイクと四輪の免許取れ」と言われて自動二輪の小型限定免許と普通免許を取った。バイクは仕事と自分でも125ccにしばらく乗ったが、その後は四輪一本でバイクは忘れてしまった。

だから自分の中では、「大きいバイク=ナナハン、そこそこ大きいバイク=400以上、ナナハン以下、普通のバイク=250、小さいバイク=125cc以下、‥」と言った区分が出来上がっていた。それでも職場の同僚などが1100,1200,1300,1400なんてバイクに乗ってくると「世の中にはこんなに大きなバイクがあるのか。でも自分には縁がないなあ。こういうバイクは白バイ乗りとか特殊な人が乗るバイクなんだろう」なんて思いながら見ていた。

今では1300だろうが、1400だろうが、1500だろうが、1800だろうが、驚きはしないが、当時はどでかいバイクを見ると「へえ~」ではあった。その後、偶然の機会に教習所の校長と知り合って普通二輪小型限定免許の限定解除してから大型二輪免許を取ってCB1300スーパーボルドールを乗り回すようになった。免許を取ってバイクを買った頃は毎月バイク雑誌などを買い込んでだりネットなどでいろいろどんなバイクが出ているか情報収集などしていたが、今はCB1300スーパーボルドール以外のバイクには興味がないので雑誌も買わないし、ネットも見なくなった。CB1300スーパーボルドール以外のバイクには乗ることはないと思う。あのバイク、それだけ素晴らしいバイクではある。

でもそれにしても「せんさんびゃくしーしーだってぇ、・・」と言ったおじさんの顔が忘れられない。軽の2倍もあるようなエンジンを積んだバイクがあるなんて夢にも思わなかったんだろう、‥(^。^)y-.。o○。

 

 

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