【日本を守る】
このままいくと、沖縄県・尖閣諸島の魚釣島が、自衛隊の初陣となるだろうか。今月、米ワシントンで行われた、菅義偉首相とジョー・バイデン大統領との日米首脳会談の目玉は、日米にとって「台湾海峡の平和と安定が重要」と強調した点だった。これまで、日本政府も国民も、台湾が日本のすぐわきにあるのに、存在しないように振る舞ってきた。まさに、かつてペリーの黒船艦隊が浦賀沖に現れたときの“泰平の眠りを覚ます”衝撃を政府にもたらした。

フィリップ・デービッドソン米インド太平洋軍司令官(海軍大将)は今年3月、上院軍事委員会の公聴会で、「中国が6年以内に、台湾に軍事侵攻する危険が迫っている」と証言している。私はもう40年も前から、尖閣諸島で唯一の大きな島である魚釣島に、「陸上自衛隊1個中隊を常駐させるべきだ」と主張してきた。しかし、政府は中国海警局の武装公船が連日のように、尖閣周辺の海に侵入しているにもかかわらず、「中国を刺激するから」といって、尖閣諸島を行政区とする石垣市の職員を含めて、「日本国民の上陸」を一切禁じている。

中国の漁船には軍事訓練を受け、重武装した海上民兵が乗っている。海上民兵が無人の魚釣島に上陸したとしよう。自衛隊が出動して魚釣島を奪還するためには大量の血を流さなければならない。遭遇戦では先に高地などの要地を占拠した側が有利だ。

私は海上自衛隊の哨戒機に2回搭乗して、魚釣島を上空から凝視(ぎょうし)したことがあるが、海抜362メートルの丘陵がうねっている。敵が守っている島嶼(とうしょ)を奪うためには、3倍の兵力を必要とするのが常識だ。今回の菅・バイデン会談では「台湾有事」に当たって、自衛隊が米軍と腕を組んで台湾を守ることが、期待されるようになった。万が一、中国が台湾を支配することがあったら、日本は独立を維持することができない。

安倍晋三内閣で「わが国に対する武力攻撃が発生し、またはわが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある」場合に、「必要最小限度の」武力を行使できると、平和安全法制で定められた。台湾に対する侵攻は、日本本土に対する攻撃と同じことだ。台湾は日本の本土のようなものだから、同体だ。日本は“平和憲法”のもとで、虚脱状態に陥ってきたが、渋い苦い茶を飲まされた。

■加瀬英明(かせ・ひであき) 外交評論家。1936年、東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、エール大学、コロンビア大学に留学。「ブリタニカ百科事典」初代編集長。福田赳夫内閣、中曽根康弘内閣の首相特別顧問を務める。松下政経塾相談役など歴任。著書・共著に『米陸軍日本語学校』 (ちくま学芸文庫)、『新しいナショナリズムの時代がやってきた!』(勉誠出版)など多数。

 

尖閣諸島が自衛隊の初陣か…中国の台湾侵攻危機は“泰平の眠りを覚ます”衝撃 支配されれば日本の独立維持は厳しい(夕刊フジ) - Yahoo!ニュース

 

中国が台湾に侵攻する際には尖閣諸島ではなく先島諸島を押さえに来るだろう。そうしないと先島諸島を足場に反撃をされると痛い目を見て親交が失敗する可能性があるからだ。だから中国による台湾侵攻は即日本にとっても有事であり対岸の火事ではあり得ない。その際は米軍の支援などではなく有事の全力防衛出動になるだろう。その際はどうなんだろうねえ。日本人と言うのは集団への帰属意識が強いし、まじめで我慢強いので強いんじゃないだろうか。一番の問題は政治と立法なんだろうけど、いずれにしても大きな被害が出るだろうそう言う事態が起こらないといいが、‥(^。^)y-.。o○。

 

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