【ニュースの核心】
自民党総裁選(14日投開票)は、菅義偉官房長官が圧勝しそうだ。安倍晋三首相の病気による退陣という事情を考えれば、「内閣の大番頭」である菅氏が後を継ぐのは、自然な流れである。だが、それだけでもない。私に言わせれば、石破茂元幹事長と岸田文雄政調会長には、とても政権を任せられない理由がある。

まず、石破氏はどうか。
世論調査で石破氏は常に「ポスト安倍」の最有力候補だった。人気の高さは「党内野党」に徹しているからだろう。ただ、いざ政権を担うとなると、中身が問われる。中でも経済政策だ。石破氏は、どうも経済政策をよく理解していないフシがある。テレビ番組で「マクロ経済政策はどうするのか」と問われて、「東京一極集中是正」と答えた、という。言うまでもなく、マクロ政策とは財政金融政策のことだ。別の番組では、「この(低金利の)ままでは、お金にマーケットメカニズムが働かない」とも言っている。これまた首をかしげざるを得ない。自由なカネの動きは市場機能そのものだ。得意とされる安全保障・防衛問題でも、私が知る自衛隊関係者たちは一様に「彼は分かっていない」と口をそろえている。
派閥解消を唱えていたのに、自分の派閥「水月会」を結成した件もある。よりによって安倍政権の最重要案件だった安全保障関連法案がヤマ場を迎えていた時期だ。一言で言えば、石破氏は一見、もっともらしいが、言行不一致で中身が怪しいのである。

岸田氏はどうか。
人柄の良さはテレビでも伝わってくる。だが、とにかく話がつまらない。私は岸田氏の地元、広島市での講演で「役人の話をオウム返しに言っているだけだから、つまらないのだ」と話したら、岸田氏の後援会長が「それは私が長年、本人に言い続けてきたことだ」と認めていた。指摘され続けてきた「発信力のなさ」は結局、官僚依存で自分自身の言葉を持ち合わせていない点に行き着く。経済政策では、金融緩和と財政出動について、「財政健全化、あるいは金利についてもしっかり考えていく」と出馬会見で語っている。これは財務省路線そのものだ。外交面では、「ソフトパワー外交を進めたい」という。ソフトパワーとは、民主主義の価値や文化の魅力などを重視する考え方だ。だが、あくまで軍事、経済のハードパワーがあっての話である。中国が日本のソフトパワーに魅了されて、沖縄県・尖閣諸島への野心を捨てるわけもない。要するに、これまたもっともらしいが、きれい事にすぎる。目前の危機や脅威に対する現実的判断と決断力に欠ける、と言わざるを得ない。

野党に目を向ければ、立憲民主党と国民民主党の一部が合流し、新しい野党が誕生する。こちらは政策二の次で、選挙をにらんだ打算の産物だ。とても政権は狙えない。こうして見ると、菅政権を脅かす存在が見当たらない。菅首相は総裁任期が切れる来年9月以降も、本格政権に化けて続くのではないか。

■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/af35c0a3b2d329eaf4ed5ecbd2058c5bf9bc34db

 

石破氏はその時の状況で風向きを考えた発言をする。言うことに筋が通っていないのでどっちに転ぶか危ない気がする。やはり自民党内では少数派だからと言うべきだろうか。それに何でもいかにも分かっていそうな物言いをするが、それが抽象的で何を目指しているのかはっきりしない。良い恰好しい的な人物ではある。岸田氏は頭もよさそうだし、弁も立つが、何となく線が細い。強いリーダーが好きな日本人には合わないだろうし、外交でもここぞと言う時に弱腰になりそうなイメージがある。国際的協調と言うのは少なくとも自国に危害を加えそうもない国との話で危害を加えそうな国と協調もない。そうすると菅氏しかいないが、菅氏は実行力はありそうだが、弁舌が今一つだろうか。それからちょっと正直に過ぎるかもしれない。良い補佐役が必要だが、誰かいるだろうか。新立憲民主党などはただの選挙互助会で政治などには関係ない。選挙で当選するために集っているだけなのだから、‥(^。^)y-.。o○。

 

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