月曜日限定のブラック・レビュー第8回です。私が読書記録をつけるようになって以来読んだ437冊中★★以下は20冊で比率にして約5%程度。この位の割合だと却って貴重な読書体験と言えるかも知れません。
第8回の今日は、北林一光 著『サイレント・ブラッド』を取り上げます。
(カクネ里)
- サイレント・ブラッド (角川文庫)/角川書店

- ¥780
- Amazon.co.jp ★★☆☆☆
- 北林一光 / 角川書店 / 2011年08月25日 発売
- (読書コメント)
- 実は異郷や異人をテーマにした話が結構好みである。桃源郷、隠れ里、迷い家。そして山人、山窩、道々の輩等。舞台が北アルプスの鹿島川源流部に実在する平家の落人伝説の地カクネ里と知り、かなりの期待をもって読み始めるが残念ながら舞台がカクネ里でなければならない必然性が余り感じられなかった。
しかも主人公達が重装備で艱難辛苦の末、やっと辿りついた渓谷の秘境に、いくら地元民とは言え何人もが軽装で上がって来るのに違和感を覚える。ホラーは嫌いじゃないがホラーにはホラーの文法がある。ミステリなのかホラーなのか中途半端な読後感。 - 伊藤計劃の様にデビューから傑作を連発できる作家は殆ど居ない。時間さえ充分にあれば、東北の高橋克彦に対抗して信州の北林一光と呼ばれる作家になる可能性があっただけに、早過ぎる死が非常に悔やまれる。今はただ合掌するのみ。(2012年09月02日)
(読みながら呟いた)
今読んでる本に出てくるカクネ里。平家の落人伝説が残っているそうだ。学生時代ならきっと憧れただろうな。技術的問題は大いにあるとしても。^^; (2012年08月31日)
(プログ補足)
★★は厳し過ぎる評価かも知れませんが、あまりにも魅力的な舞台を用意しておもいっきり期待させてておきながら、ただのホラーに終っただけに失望感は否めません。カクネ里に興味のない読者なら多分★★★くらいだと思います。
(用語説明)
桃源郷 隠れ里 迷い家 山窩 カクネ里 平家の落人伝説- 道々の輩
(関連書籍)- ファントム・ピークス (角川文庫)/角川書店(角川グループパブリッシング)

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