当り(魚信) | 萩天の空

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 私が太極拳を打つ時に一番気にしていることは、常に脚底下が得ら

 

れているかと言うことです。

 

 

 

 脚底下とは踏んだ脚底に、跳ね返ってくる感覚のことで、中定が備わ

 

った状態を保つのに必要なものと考えています。これは套路を錬架す

 

る事で徐々にではありますが、身に付いてきます。

 

 

 

 間違いなしに身に付いたか? とか、どれ位重厚になってきたか?は

 

推手を打って、確かめます。

 

 

 

 推手で搭手をした際、少し当ててみます。腕で押すのではなくて、脚

 

を少し前に動かします。”当てる”という言葉が正しいのかどうか、分か

 

らずに使っていましたので、一度「広辞苑」で調べてみました。

 

 すると”当り”のところに、魚がえさにさわること。魚信。と言うのがあり

 

ました。私的にはあまりにもピッタリで、うれしくなってしまいました。

 

 

 

 釣り糸を介して魚と一体化が出来たと言うことで、常に糸を張った状

 

態で魚の動きをキャッチする。魚が引っ張れば糸を繰り出し、近寄って

 

くれば糸を巻き取る。掤勁を保って架(フレーム、骨組み)を崩さずに、

 

身体を動かす推手そのものと感じました。

 

 

 

 ”当てる”、”当り”は相手と繋がることで、つまり接 jie1 (チエ)です。

 

相手と自分と地面を含めて、架 jia4 (チャー)が構成されているかを

 

確認します。当てた瞬間に自分の脚下に脚底下が得られればOKで

 

す。相手がいないときは、壁や木又は岩を相手にして当ててみる事で

 

でも確かめられます。

 

 

 

 我が師のT-Tさん(昨年の6月で、もとを離れましたが、ずーっと師匠

 

と思っています。)は、「木の梢の先の葉っぱに当ててみて脚底下を得

 

るように鍛錬しなさい。」と、おっしゃいました。師匠は脚底勁と書いて

 

おられました。

 

 

 

 接をして脚底下を感じるだけを連続してするという推手も面白いもの

 

です。一度試してみてください。