推手の教室を6月から、再開して3ヶ月が過ぎました。
軽量短棒を介して推手をする事を、神戸太極拳協会さんより
教えて頂き、1番懸念していました非密着をクリア出来て教室
を開くことが出来ています。
教室の皆さんには、軽量短棒を使って平円推手・立円推手・
折疊推手を、やってもらっています。
形的には、それらしき推手が出来ているように見えますが、棒
自体に意識が行って、持っている手の手首でこね回しているよう
に、なっている人が出て来ました。
これでは勁力が棒の先にまでは、通ってはいません。
そこで、もう一度初めに戻って掤勁を相手に伝える。そして相手
の掤勁を自分の後脚下に受け取ることを、実感してもらうことに
しました。
相手の棒と自分の棒の2本を使います。相手と向かい合います。
肩を落として、曲げた肘も落とします。両方の手のひらを上に向け、
棒の端を1cmくらい余して小指・薬指・親指の3本の指で握ります。
相手との間合いは、肘の位置が自分の脇の線より約5cm
くらい前に置ける距離にします。
両脚は前後に開いて虚歩と弓歩のストロークが出来るように
します。
膻中を下ろし、肩と肘を落として肩関節を開いて、お腹を寛げ
足首を鬆します。 これで相手からの圧力を、下ろせます。
その状態で腕は使わず、つまり肘を伸ばしたり縮めたりする事
無く、脚の虚歩と弓歩で身体を移動して、結果として棒が移動し
て、相手に掤勁を伝えることが出来ます。
肝心なことは、脚下への感覚を失わないことにあります。
今回は前後の動きについて述べました。
次回は左右の動きについてお話ししたいと思います。