・・・カリナン1905年南アフリカで発見され、カット前の原石は3,106カラット(621.2g)あり、鉱山の所有者サー・トーマス・カリナンの名前に因んで命名された。

 カラットは、ダイヤモンド等の宝石質量を表す単位である。
 現在は、1カラット=200ミリグラム(=0.2グラムと規定されている。
 分量単位としてポイントがあり、1カラット=100ポイントである。

 これをカットする事で合計1,063カラットの105個の宝石が得られた。
 これ等は当時のイギリス国王であるエドワード7世に献上されている。
 105個の中で最大のカリナンIは530.20カラットで「偉大なアフリカの星 」の別名を持ち、カットされた物としては長らく世界最大の大きさを誇っていた。
 カリナンIはロンドン塔内に展示されており、見学する事が出来る。
 現在、世界最大の物は、ザ・ゴールデン・ジュビリーである。
 この石は545.67カラットあり、国王ラーマ9世の治世50周年を記念(50周年を英語でゴールデン・ジュビリーと言う)して1997年タイ王室に献上された。

ダイヤモンド業界騒然の「若いダイヤ」 オランダの学者が発見
10/23(月) 12:30配信
Forbes JAPAN
 オランダ・アムステルダム自由大学の地質学者達が、若いダイヤモンドを発見した。
 この発見は一般消費者に大きな影響は無いが、ダイヤモンド業界にとっては一大ニュースだ。
 ダイヤモンドの生成には、極度の高温と高圧が必要とされる。
 これ迄、その様な環境は地球誕生初期の地中深部にのみ存在すると推定されて来た。
 然し最新の研究により、従来考えられていたよりも新しい時期に生成されたダイヤモンドがある事が明らかになった。
 ダイヤモンドに含まれる不純物や亀裂は、消費者にとっては好ましい物では無いが、地質学者には生成時の情報を示す貴重な標本である。
 9月下旬、英オンライン科学ジャーナル「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表された論文に寄ると、アムステルダム自由大学の研究チームは、マントルを構成する鉱物の一つであるガーネットを内包した、南アフリカ産のダイヤモンド26個を分析。
 サマリウム・ネオジム法でそれ等のガーネットの年代測定を行なった結果、驚くべき事に29億5000万年前の始生代に生成された物と、11億5000万年前の原生代に生成された物の2グループに分かれる事が判明した。
 ダイヤモンドは何れもデビアス社から寄贈された物だと言う。
 研究者等は世界の他の地域で採集されたダイヤモンドについても分析を進める予定だ。
 ダイヤモンドの年代を一般人が見た目で判別する事は不可能な為、この研究結果がダイヤモンド愛好家にインパクトを与える事は無い。
 だが、ダイヤモンド採掘に携わる人々にとってはチャンスを意味する。
 このチャンスの規模を分かり易く例えると、ヴァージン諸島の何処かに隠されていると信じられている秘宝が、実はハワイ諸島に存在する可能性も出て来た、と言えるスケールだ。
 更なる労力が必要になるが、大当たりする可能性も増える。
Trevor Nace

 ダイヤモンドは、炭素 (C) の同素体の1つであり、実験で確かめられている中では天然で最も硬い物質である。
 日本語で金剛石(こんごうせき)とも言う。
 ダイヤとも略される。
 結晶構造は多くが8面体で、12面体や6面体もある。
 宝石研磨材として利用されている。
 ダイヤモンドの結晶の原子に不対電子が存在しない為、電気を通さない。
 地球内部の非常に高温高圧な環境で生成されるダイヤモンドは定まった形で産出されず、又、角ばっている訳では無いが、そのカットされた宝飾品の形から、菱形トランプの絵柄(スート)、野球内野、記号(◇)を指してダイヤモンドとも言われている。
 ダイヤモンドと言う名前は、ギリシア語αδάμας(adámas 征服し得ない、屈しない)に由来する。
 イタリア語スペイン語ポルトガル語では diamánte(ディアマンテ)、フランス語では diamant(ディアマン)、ポーランド語では diáment(ディヤメント)、漢語表現では金剛石と言う。
 ロシア語では диама́нт(ヂヤマント)と言う寄りは алма́зアルマース)と言う方が普通であるが、これは特に磨かれていないダイヤモンド原石の事を指す場合がある。
 磨かれた物については бриллиа́нт(ブリリヤント)で総称されるのが普通。
 4月の誕生石である。
 石言葉は「永遠の絆・純潔・不屈」等。

 ダイヤモンドはマントル起源の火成岩であるキンバーライトに含まれる。

 キンバーライトキンバリー岩)とは、カンラン石雲母を主要構成鉱物とする超塩基性火成岩
 雲母橄欖岩(うんもかんらんがん、mica peridotite)とも呼ばれる。
 一部からダイヤモンド原石が産出される事で知られる。
 名の由来は南アフリカ共和国北ケープ州の州都キンバリーから。
 「キンバリー」の地名は、イギリスの植民地大臣であった初代キンバリー伯爵ジョン・ウッドハウスに因む。

 キンバーライトの貫入と共にマントルにおける高温・高圧状態の炭素(ダイヤモンド)が地表近く迄一気に移動する事でグラファイトへの相転移を起こさなかったと考えられている。

 グラファイトは、炭素から成る元素鉱物
 六方晶系(結晶対称性P63/mmc)、六角板結晶
 構造は状の層状物質、層毎の面内は強い共有結合(sp2的)で炭素間が繋がっているが、層と層の間(面間)は弱いファンデルワールス力で結合している。
 それ故、層状に剥離する(へき開完全)。
 電子状態は、半金属的である。
 グラファイトが剥がれて厚さが原子1個分しかない単一層となったものはグラフェンと呼ばれ、金属半導体の両方の性質を持つ事から現在研究が進んでいる。
 硬筆に使われる事から石墨の和名を持ち、鉱物名として使われる事が多い。
 元素分析以前にはを含むと思われており、ラテン語で鉛を意味するplumbumに由来するplumbagoと呼ばれていた。
 この為、英語でblack lead、日本語でもこれを直訳して黒鉛とも呼ぶ。
 但し、実際には鉛は全く含まれていない。
 グラファイトという名は、それが判明した後、plumbagoと言う名が不適切とされた事で提案されたものである。

 この為、ダイヤモンドの産出地はキンバーライトの認められる地域、即ち安定陸塊に偏っている。

 クラトンは、大陸地殻の内、カンブリア紀以前に安定化した部分を指す。
 安定陸塊(あんていりくかい)、安定地塊(あんていちかい)、剛塊(ごうかい)とも呼ばれる。
 楯状地プラットフォーム(卓状地)とほぼ一致し、造山帯付加体に対立する概念である。
 これ等は、最低でも過去5億年、大陸の合体や超大陸の分離(ウィルソンサイクル)の影響を殆ど受けなかった大陸地殻の古い安定な部分であり、中には20億年以上存在して来た物もある。
 地表の侵食が進み、台地準平原構造平野等を形成している。
 クラトンは、通常は大陸の内部で見つかる。
 特徴として、花崗岩等の軽量の珪長質火成岩から成る、古代の結晶質基盤岩地殻から出来ている。
 これ等は、厚い地殻と、マントル の中、200 kmの深さ迄及ぶ根(下部リソスフェア)を持っている。
 クラトンと言う用語は、安定な大陸の内陸部分を、沈み込み帯等に伴って形成される、帯状の堆積物が成す地向斜トラフ(つまり付加体)等から区別するのに使われる。
 散在する各大陸の中央クラトンは、楯状地とプラットフォーム及び結晶質基盤岩とほぼ一致する。
 楯状地はクラトンの一部であり、通常は先カンブリア時代の岩盤が、地表に散発的に露出している場所である。
 これに対して、プラットフォームは基盤岩が水平、又はほぼ水平な堆積物の層によって覆われた物である。
 クラトンという用語は、ドイツ人地質学者 L. Kober により、1921年に安定な大陸の台地(陸塊)"Kratogen"として導入された。
 又、同時に、"orogen"或いは造山帯を指す用語として導入された。
 後代の著作者達が、前者を kraton と縮め、これが更に craton となった。

 ダイヤモンドの母岩であるキンバーライトは古い地質構造が保存されている場所にしか存在せず、地質構造の新しい日本においてダイヤモンドは産出されないと言うのが定説とされて来た。
 然し近年、1μm程度の極めて微小な結晶が愛媛県四国中央市産出のかんらん岩から発見された。
 ダイヤモンド1キロを取り出す為に5300トンの岩石が掘削されている。

 ダイヤモンドの採掘は、古くは鉱床の近くの河原等の二次鉱床で母岩から流れ出した鉱石を探し出す方式が主流であったが、1867年オレンジ自由国と英領ケープ植民地との国境付近でダイヤモンドが発見され、その東隣にダイヤモンドの鉱床たる母岩があると地質学者が突き止めた事で方式が変わった。
 その母岩のある地域はキンバリーと名付けられ、母岩を粉砕して大量の岩石を処理し、その中からダイヤモンドの鉱石を探し出す方式が以後主流となった。
 キンバリーの最初の鉱床には、現在ビッグ・ホールと呼ばれる大穴があいており、観光地となっている。
 このキンバリーの鉱床の中からデ・ビアス社が産声を上げ、ダイヤモンドの世界市場を支配する事となった。

 デビアスグループは、南アフリカ共和国ハウテン州ヨハネスブルグ市都市圏に本社を置くダイヤモンドの採鉱・流通加工卸売会社。資源メジャーの一つ。
 1918年にノーベル工業カイノックは互いのアフリカ子会社を合併させた。
 この新子会社は、1924年にデビアスと合併して爆薬部門となった。
 現在デビアスは多角的鉱山企業・アングロ・アメリカン社の子会社である。
 デビアスは『ダイヤモンドは永遠と愛の象徴』として、婚約・結婚指輪の理想であると宣伝した。
 この非常に成功したキャンペーン活動は以下が有名である。
  • ロマンス映画中で結婚祝いとしてダイヤモンドを使う
  • 有名人を使い、雑誌や新聞中にダイヤモンドのロマンチックな面を想起させるストーリーを掲載する
  • ファッションデザイナーや流行仕掛け人を雇い、ラジオやテレビで流行を広める
  • ダイヤモンドを広めるために英国王室に献上する
 このデビアスのPR機関N.W.アイレ親子商会によって立案されたキャンペーンは、人々にブランド名を植え付ける事無く、只ダイヤモンドの理想的な永遠の価値を表現すると言う点で、後年長く模倣される新しい広告形式(イメージ広告)であった。
 日本でも黒バックに「ダイヤモンドは永遠の輝き De Beers」とだけ銀文字で大書されたCMが知られる。
 このキャンペーンは成功し、アメリカのダイヤモンド市場を復活させ、それに寄って高価な贅沢と言う印象が弱まった事に寄って、以前は存在しなかった販路を開拓する事に成功した。
 例えば、第二次世界大戦前の日本におけるダイヤモンドは、一部の上流階級のみが愛好する物であったが、第二次世界大戦後に行ったキャンペーンにおいてダイヤモンドは「欧米風の生活におけるステータスシンボル」として扱われた。
 その結果、1960年代以降の高度経済成長と共にその販売数が増加し、今日では世界で第2位のダイヤモンド小売市場となった。
 又、アイレによって作成されたスローガン『A Diamond is Forever(ダイヤモンドは永遠の輝き)』はマーケティングの歴史の中で最も成功したスローガンである(直訳では「ダイヤモンドは永遠に」。偶然なのか007シリーズにも全く同じタイトルの作品がある)。

 1967年には独立したばかりのボツワナ共和国北部のオラパ鉱山において大鉱床が発見され、その後も次々と鉱床が発見された事でボツワナが世界2位のダイヤモンド生産国となり、その利益によってボツワナは「アフリカの奇跡」と呼ばれる経済成長を遂げる事に成功した。

 ダイヤモンドは炭素の同素体で、ダイヤモンド結晶構造と呼ばれる特殊な立方格子炭素原子が配列している。
 ダイヤモンドは光学的に等方性を持つ鉱物で基本的には透明である。
 原子同士が強い共有結合をしている為、自然界に存在する物質の中で最も硬い。
 然し、構造的な欠点がある為ダイヤモンドの靱性は余り良く無い。
 引張強さの値は不明で、60GPa迄観測され、結晶方位次第では最大225GPa迄達すると予測される。
 硬度は結晶方向によって違う異方性で、ダイヤモンド加工を行うには注意が必要である。
 屈折率2.417と高く、又、分散率は0.044と他の鉱物と比較して然程大きく無いが、これ等の特性がカット加工を施したダイヤモンドの輝きを生み出す。
 ダイヤモンドの結晶欠陥の有無に寄り主に4つに分類される。
 微量の不純物が炭素原子と置換され、時に格子欠陥をも引き起こすが、様々な色を帯びたダイヤモンドを作り出す。
 大抵のダイヤモンドは電気絶縁体であるが、優れた熱伝導体にもなる。
 他の鉱物と異なり、産地や不純物の有無を含め、全てのダイヤモンド結晶の比重はほぼ一定である。

 ・・・ダイヤモンドと言えば、かほく市宇野気のダイヤモンドストア(でも営業終了した・・・)や、近江町市場にある「世界の食品ダイヤモンド」、ダイヤモンド片山津温泉ソサエティ、週刊ダイヤモンド、片町の銀座ダイヤモンドシライシ 金沢本店、三菱重工が作ったダイヤモンドプリンセス等が思い浮かぶ。

 大体ダイヤと言えば、カワダのダイヤブロック(因みにダイヤブロックの原型となったのは、実は鉛筆のキャップ。1960年代当時の小学生は学校に行く時家で削った鉛筆の先が折れない様にキャップを被せて行くのが一般的でした。通常、鉛筆は黒の鉛筆と赤鉛筆をセットで使っていたので、二本を同時に収納出来る鉛筆キャップがあれば売れるのではないか…と開発されたのが、ダイヤブロックの元となった鉛筆キャップでした)・・・誰がみんなのまちだよ。
 ダイヤのAやら、『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』のツワブキ・ダイヤ(石蕗 大哉)やら、鉄道の運行図表ダイヤグラムやら、旭ダイヤモンドとか・・・う~む、宝石と全然関係無い事ばかり浮かぶ。
 男だからか?
 然しこれでもパタリロ!の読者だから、ダイヤモンドについては些少は知ってた。
 4つのCの事とか・・・ん?
 「何だCって」ってか?
 (カラー color)、透明度(クラリティ clarity)、重さカラット carat)、研磨(カット cut)の4つだよ。
 もっと細かく言えば、色に関してはマスターストーン(基準石)を基に判定される。
 無色に近い程高い評価がされる。
 逆に、イエローがかっている物程評価が下がる。
 但し、ダイヤモンドはピンクやブルーのカラーダイヤモンドもあり、それ等の色が無色以上に高く評価される場合もある。
 最高はD、以下E、F、G…Zまでの23段階。
 透明度になると傷やインクルージョン(内包物)の大きさ・位置・数によって判定される。最高は「FL(Flawless)」、以下「IF(Internally Flawless)」、「VVS(Very Very Slightly)1」「VVS(Very Very Slightly)2」「VS(Very Slightly)1」「VS(Very Slightly)2」「SI(Slightly Included)1」「SI(Slightly Included)2」「I(Imperfection)1」「I(Imperfection)2」「I(Imperfection)3」まで、全部で11段階・・・とかある。

 細かくなったが、ダイヤモンドの宝石は、辛抱ゆうちゃんの結婚指輪で買った繋がりがある。
 貧乏なので宝石類をポコポコ買ってあげられないのは辛いが、お金に余裕があれば買ってあげてもいいかなあ?