毎年、正月に天然のひらめを食卓に出すのが恒例となっている。
だから「年末に正月に出すひらめを釣りに行かなければならない」という正当な理由で釣りに行くのだ。しかし、それは一年に一番厳しいメンタル的、肉体的な修行なのだ。
極寒の夜明け前に船に乗って、一日、1枚か2枚釣れるか釣れないか。なにしろ、お正月に出すために釣りに来てる以上、絶対、魚を持って帰らなければならない。いわば、築地かアメ横に買い物に来ているのと一緒なのだ
。 釣れないかもしれない・・・釣れなかったらどうしよう・・・今、買ったら3万円くらいかな・・・つれない間に頭の中を回る考え。どうしよう・・・弱気が、船全体を覆い始めた時、アタリは突然やってくる!
このアタリにすかさずガッツリと竿をあおると、餌のイワシだけが、もどってくる。イワシの表皮がベロと剥げている。「ひらめ三十」という格言があり、アタリがあったら、30数えなければいけないという意味だ。 がっかりしているとなりのおじさんに無言の声をかける「やっちまったな!」と。
ヒラメがやる気を見せた証拠だ。このヒラメの喰いがたった時に釣らないと坊主(一匹も釣れないとの意味)が寄ってくるのだ。眠さと寒さに耐えて、一匹釣るまでがんばるんだ俺! そして、なんとか今年も
釣ることが出来たわけだが、坊主なった方のうち3人はこのまま、釣り宿に泊まり、修行を続けるそうだ。「買って帰るより明日釣った方が安いだろ!」と素晴らしい「格言」を語っていた。
「ひらめ三日」という「金言」があって、釣ってから3日後が一番おいしいというもの。
正月までにはまだ3日以上ある。明日はがんばって欲しい。