青い空、白い雲の下
公園で泣いている一人の男の子。
どうしたの?と尋ねると
どうやらボールが木の枝に引っかかったらしい。
「待ってて、お姉ちゃんが取ってあげるから。昔から木登り得意なんだ。」
小さい頃のように楽々とは言えないが、
なんとか登ってボールを取ることができた。
「おーい、ボール落とすからキャッチしてね。」
「うん!」
ボールを落としてあげると、
それを上手にキャッチした男の子は
ありがとうの言葉と
太陽のような笑顔をくれて
そのまま走って行った。
「あ。降りられないや。」
なんとか登ることはできたが降りられなくなってしまった。
「どうしよ。」
途方に暮れ、青い空を仰ぐ。
「いい天気だな。」
「おい、何してんねん。」
真下から聞こえた聞き覚えのある声。
「あ、真太郎」
幼馴染の真太郎が私を見上げていた。
「なんで降りられなくなるのに登んねん。ほんま昔から変わらんな。」
飽きれたように言って優しく微笑む。
「うん。でも・・・」
「後先考えないけど、そういう優しいとこ好きやで。」
「見てたの?」
「ほら、はよ来い。」
伸ばされた手に掴まって無事に降りることができた。
「ありがとうございました。」
「いいえ(笑)」
繋がれたままの手。
「あ、いつ帰ってきたの?」
「さっき。」
「そっかそっか。」
嬉しくて口元が緩む。
「なんや。そんなに嬉しいんですか。」
「そりゃ嬉しいですよ。あ、家でご飯食べる?お母さんも喜ぶよ(笑)」
「そうする。」
公園から家に着くまでの間
握られた手が離れることはなかった。
おまけ
「あ、真太郎」
「ん?」
「いつも私のこと助けてくれる優しいとこ好きだよ。」
「知ってる(笑)」
