翌日は甲府へと向かうのであった。
ここで重要な問題が発生する。
昼飯問題である。
僕は提案した。
「タイ料理食おうよ。」
その提案は華麗にスルーされた。
めげずに僕は提案した。
「インド料理食おうよ。」
その提案も華麗にスルーされた。
あなたたちは耳が聞こえないのですか?
4連続スルーとは何事か。
流石に僕も意地になり、インド料理は無理でも絶対にカレーを食ってやる。と鼻息を荒くしていた。
ところが、甲府駅すぐの細い路地に気になる店を見つけてしまった。
とんかつ天山。
ううむ…。いかにもやりそうな店である。
言葉であらわすのは難しいが、シックスセンスがそう告げてくる。とんかつも久しく食べてない。これなんじゃないか感が漂ってくる。
僕らは県議会前でネコを探しながら、天山の開店を待つことにした。
11時になり、天山開店。僕は信玄のような疾さで瓶ビールとロースカツ定食を注文した。
他の2人のことはこの際、どうでも良い。
赤星なのは嬉しい限りである。
しばらくして、ロースカツ定食到着。
見るからに美味そうだ。まずは塩コショウで、とあるので素直に従う。
これは美味い。厚めの衣に厚めの肉、衣もジューシー。肉もジューシー。亡き信玄公も草場の陰で喜んでいることだろう。
2切れ食べて、特製ソースを投入する。甘口、と信玄公が囁いた気がしたので甘口をチョイス。
このソースがまた泣かせる。甘口というわりにそこまで甘くなく、カツの旨味を際立たせる。
これはビールもご飯もめちゃくちゃ進むくんである。
ロースカツ定食は1000円というコストパフォーマンス抜群なお値段だったが、個人的には1550円でも納得の美味しさであった。
これならば学生さんでも、すぐ食える。しかもいつでも。
山梨は美味しいを体感できた2日間であった。