初冬の組み立ては(終) | ニシダ☆テツヤ NSR

初冬の組み立ては(終)

例えば釣りはじめはアタリもなくサシエも盗られることのない低活性な状態だったとしましょう。

僕だったら今までお話してきましたように、やや割れるのに時間がかかる程度に締めこんだダンゴを、なるべく一定リズムで打ち返しながら状況の変化を待ちます。

これを最後までやり抜くだけのことでも釣れる時は釣れますし、一番確実な方法ではないかと思います。

初心者はまずこれを徹底して欲しいのですが、状況に変化を感じたら何かこちらから仕掛けて行くのも面白いです。

活性が出てきてダンゴが早く割れるようになったら、もっと強く締め込んで割れのタイミングを遅らせてみるのもいいでしょう。

ダンゴアタリが出始めてサシエが残るようになったら、温存していたボケにチェンジしてみるとか、ダンゴにアミエビを少しだけ加えて微妙な粘りを持たせてみるのも面白いかもしれません。

他にもここぞというときに誘いを入れてみたり、落とし込みや広角を試してみたり、アタリを待つ時のラインの張り具合をかえたりと、意図的に変化を持たせる手段はいろいろあります。

しかし、基本は最初にお話した待ちの姿勢を崩さないことで、何を仕掛けるにしてもチヌの気配を感じた時だけにしたほうが良いと思います。

海上では防寒着がなければ過ごせないほど寒くなっていても、海中は以外と賑わうことも珍しくない季節です。

うまくポイントを作り、ジアイを呼び込むことができれば、中型から大型のチヌが次々と愛竿を絞り込むような大興奮の場面を楽しむことも十分に可能なことです。

大切なことは決して釣り急がず、基本通りじっくりとダンゴで足元にチヌを寄せて、機が温まってからまとめて釣りきるイメージを持つことです。

寒い寒いといっても、しっかりとした防寒対策さえあれば年内いっぱいくらいは案外過ごしやすいものです。

うまくタイミングが合えばそこそこの数が狙え、しかも大型の期待度も高いこの時期です。

皆さんもぜひ釣り場で試行錯誤してみて下さい。