あと書き⑥高齢者との旅 その1+スーパーのチーズをご紹介 | 私的パリ案内

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大好きなパリ!美術館も音楽もいいけれど
美味しいものもチョコッと食べてみたい
そんなおばさんの旅レポートです

 今回の旅は一つの事件を除き、私も娘も(多分)母もまぁまぁ満足のゆ

くものだったと思っている。高齢者と言えば、何かと手間がかかるように

聞こえる。だが私達にそれほど負担は無かった。と言うより最初から負担

が少なくて済むようにスケジュールを組み、ほぼ予定通りにいったという

事だろう。

 高齢となった親と行く旅で、一番重要なのは‟お互いが楽しむこと”だと

思う。私達はプロの介護士のように、手当てを貰って旅の手伝いをしたの

ではない。どうしても今年行きたいというので、(既に今年5月に行って

いる私達には旅費まで出す余裕が無かった)旅費は母が負担したが。母に

しても他人に多額のお金を払ってまでパリに行きたいという気持ちは無い

だろう。つまり介護だけに回る旅でもなく、自分たちだけが楽しむ旅でも

ない。お互いにそれを認識していることが大事だと思う。

 私の母の場合、昔も今も変わらず‟人任せな旅”だ。出掛ける前に何度か

「どこか行ってみたい所はない?」と聞いても‟行けるだけマシ”と考えて

いる節があった。「本当に何かないの?」と聞いても、リクエストが全く

無かった。私の不満と言えば、それが不満。私達が思い付かないような希

望を一つでも出してくれれば、それをテーマに色々な情報を集める事が出

来る。スケジュールを組み立てることから、旅はもう始まっている。芋蔓

式に‟そっかー、こういう方法があるんだ”とか‟こっちの方がもっと良い

方法だった”とか、新しい発見がどんどん出て来る。その楽しみが無かっ

たという意味では、実に‟つまらない相棒”だった。 

 その代わりでもないが、‟全くクレームを出さない”という態度に徹して

いたのは自分の母ながらスゴイと思った。私の立てたプランが例え不発に

終わっても、全く文句を言わない。実は、それが〝リクエストの無い人"

の大事なポイントだと思う。

 過去に数回、同世代の友人とパリに行った事がある。その中で二度ほど

大きな痛手を受けたことがあった。スケジュールの途中で別のプランを主

張されてしまったのだ。私としては別のプランが出た時点で、分かれて行

動すれば何も問題は無い。だが友人には自分のプランを実行するだけの準

備もなければ、その力も無かった。何も出来ない友人を見捨てて、自分の

スケジュールを遂行出来る人が世の中に何人いるだろうか?私には出来な

かった。おかげで未だにモン・サン・ミッシェルとイタリアのナポリには

行けていない。

 私はお金で雇われたツアー・コンダクターではない。だが彼女たちはそ

れに等しい行動をしていることに、全く気が付いていなかった。私は1円

も貰ってはいないのだ。その後「また、行かない?」と何度か彼等から声

が掛っているが、二度と一緒に行く事はないだろう。

 気分の悪い話はこのぐらいにして、母が私に言うとしたら「あれ、買っ

て欲しい。」とか「これ、いいと思うんだけど。」等々。買い物の注文が

ほとんどだった。母の分のお小遣いを預かっていたので、希望は全部叶え

て‟差し上げた”。怯むほどの高額なブランド品を買ってくれと言うでも

なく、ほとんどが預かった金額以内で済んだ。

 軽い認知症が入っている母のために、お土産類は自分でも大目に買うよ

うにした。例えばチョコレートとかクッキー、綺麗なキャンディの缶等の

同じものを複数買っておいた。小さなキーホルダーや置物も、同様にする

といいかも知れない。逆に重いものはなるべく買わないように心掛けた。

私達二人だけだったら多少の無理をしても良いが、出来るだけ身軽にして

おいて母に何かあった時の対応に余裕を持っていたかったからだ。


帰国後の整理画像⑩

今回は色々なチーズにチャレンジ。スーパーで買った安いチーズも全部

美味しく頂きました。


これは『オルトラン』。ブリーとクリームチーズの間ぐらいの柔らかさ

本来はきれいな丸い形ですが、やわらかいので少しいびつに

なってしまいました。匂いもきつくなく食べ易いチーズです

Franprix』で2.26€(約310円)

貼り付け元 <http://lovepeacejoy.blog85.fc2.com/blog-entry-823.html >

オルトラン


誰でも知っている『カマンベール』。BIO(有機)なのに

2.39€(350円)は信じられない安さ。同じく『Franprix』で

カマンベール


これもお馴染み『コンテ』。日本でも良く知られているメーカーもの

3.15€(約430円)ほとんど料理に使いきりました。クセも無く食べ易い

コンテ

 帰国してお土産を広げる。「あら、これもっとある?私も欲しいんだけ

ど。」と予想通りに母が言った。高齢になると、タイミング良く買い物が

出来ない。それは母と温泉に行った時に経験していることだった。日頃の

好みを知っておくと、便利。前にも書いたが、母は‟自分が貰って嬉しいも

のをお土産に”という人だ。だが脳出血で倒れてから、それもやや頼りな

くなっている。何がいいのか判断に苦しみ、時間がかかってしまう。そこ

で代わりに私がお土産を選ぶ。その心づもりを予めしておいて良かったな

と思った。


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