ホジキンリンパ腫での、Interim-PETについて。
※今日の記事は、進行期ホジキンリンパ腫の中間PETについて、自分なりに調べた情報です。
※自分なりの解釈なので誤った情報など含まれている可能性があるので、ご注意ください!
前提として
ホジキンリンパ腫は血液のがんですが、血液検査でも確実な腫瘍マーカーがありません。
治療の効果を測るには、下記が主な方法です。
「CTやMRIで病変部の変化を見る」
「PET検査*でがん細胞の存在を調べる」
PET検査*
「陽電子放射断層撮影」という意味で、ポジトロン・エミッション・トモグラフィー(Positron Emission Tomography)の略です。
Interim PETとは
2016年以降に報告された、悪性リンパ腫の「中間PET」のこと。主に英国のデータ。
進行期ホジキンリンパ腫のABVD治療で、2クール終了時にPET検査を行う。
2クール終了時のPET検査で、陰性ならば予後良好の可能性が高く、陽性ならば予後不良の可能性が高い。
陽性の場合、ABVD治療から他の治療方法へ変更することで予後改善の可能性があると言及。
ただし下記リンクの日本血液学会ガイドラインにもある通り、現時点では臨床研究段階のためInterim PETによる治療変更は推奨されていない。
参考
http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/2_10.html
ちなみに、Interim PETで調べると、ほとんどが悪性リンパ腫についての文献です。
現時点では主に悪性リンパ腫についてのみ指す検査概念だと思います。
日本での問題点
上記にも記載した通り、現時点でInterim PETの結果による治療変更は推奨されていないので、
この評価方法を導入するかどうかは、ドクターの判断によるところが大きいと思います。
(いずれにしろ同じ治療を継続するのでは、中間評価の意味がないとも言える。)
おそらく日本の医療保険制度上も現時点では認められていない可能性が高いです。
そうなると誰が高額なPET検査の費用を負担するかも問題になります。
【後日追記】
悪性リンパ腫に限って、治療効果判定のためのPET検査は保険適応となったようです。
参考
https://www.nmp.co.jp/member/fdg2/ly/04.html
私の場合
私のケースでは、このInterim PETで寛解状態だったため、
「ABVD治療が効果あり」
「8クールでなく6クール」
「肺毒性の高い抗がん剤Bを除外」
という評価になりました。
私個人の感想としては、
この中間評価で現在の治療に効果があると知れただけで、かなり精神的に安定できたので、その点では良かったと思っています。
つらい副作用だけで、効果を感じられない治療を続けるのは、精神的にしんどいです。
Interim PETは基本的に2クール目の一回のみです。
私の場合は4クール目でもPET-CTを行いましたが、それは主治医が念のためにと判断したからでInterim PETの範疇ではないと思います。
(私の在住国ではPET-CT費用の大部分を健康保険が負担してくれます。)
ご注意
比較的新しい概念であまり情報がなく、他の患者の方の参考になればと思い記事にしました。
ただし自分なりに調べたことなので、この記事は参考程度に読んでください。