「デスパレートな妻たち」 というテレビ番組があった。私は 2、3 回しか観てないけど、結構アメリカでも人気だった。
どこかの郊外に住むお金持ちの奥さんたち (有閑マダム) が、金銭的には何も問題がないけど、なんとなく精神的に満たされなくて、あれこれ騒動が巻き起こっていくというような、そんな内容だったような気がする。

自暴自棄の奥様たち、愛情に飢えてて愛が欲しくてたまらない奥様たちって感じかな。

私も含めて、今の日本国民もある意味デスパレートな状態だと思う。
ただ、この場合は「自暴自棄」とか「何かに飢えてる」とかじゃなくて、ちょっと「絶望的」だけど、絶望するのはいやで、なんとかしたくて、とにかく「必死」の状態って感じかな...

毎週金曜日に行われている首相官邸前のデモ。私も行ってきたけど、いろんな年齢層のいろんな人たちが来ていて、それもみんな自主的に来ていて、「必死」になって声をあげている。

「どんなに騒いでみたって、所詮無駄な努力さ」と冷めた目で見る人もかなりいるのも事実だ。
確かに、私たちの声が届かないかも知れない、でもだからといって、最初からあきらめてしまうのも癪に障る。あそこに集まってきている人々は、ある意味、今の日本の社会体制や政治に絶望感を抱きつつも、日本人であるが故に自分の国を見捨てることもできず、いてもたってもいられずに出かけて声をあげているんじゃないのだろうか。。。それだけ、日本のことが好きなんだろう。私も、いてもたってもいられなくて、出かけて行った。

息子が6歳のころ、学校で日本のことを勉強したとき、日本の文化や習慣を誇らしげに話した息子だったが、一人の子が突然、戦争の話を持ち出した。日本がアジア諸国に対して行った行為について批判したらしい。息子は顔を真っ赤にして、「I'm shame of being Japanese」と先生に言ったらしい。将来、原発に関連したことで、日本の子どもたちがあの頃の息子と同じような気持ちを味わうような、そんな社会にはしたくない。日本人であることが Shame だなんて、そんなふうに考えるのは悲しすぎる。  世界の人々から後ろ指を指されるような国にはなってほしくない。そんな気持ちを胸にデモに参加したのだった。

人は偉くなっちゃうと一般の人々の感情がわからなくなってしまうのだろうか 金の亡者、権力の亡者と化してしまうのだろうか
国民の気持ちを理解できない政治家なんて最悪だ
そんな風に考える私は、デスパレートな日本国民の一人なのだ。

後ろ姿

                           哀愁ただよう 後ろ姿かな