いまシャーロック・ホームズがマイ・ブームです
私はシャーロキアンと言うほどの熱狂的なホームズ・ファンではないのですが、中学生の頃には夢中になって読んだものです
今回マイ・ブームになったきっかけが、写真の「シャーロック・ホームズの冒険」というDVD付きの書籍(宝島社刊行)を購入したからです。その綴じ込み付録のDVDが「バスカヴィル家の犬」だったのです
コナン・ドイルのホームズ作品といえば「緋色の研究」・「四人の著名」・「まだらの紐」・「ぶなの木屋敷の怪」等々面白いエピソードが沢山ありますが、中でも一番好きなのがこの「バスカヴィル家の犬」です
付録のDVDに収録されている作品は80年代にNHKで放送して大好評だった英国グラナダTV制作、ジェレミー・ブレット主演のホームズ・シリーズで、本作品は1988年制作です
このジェレミー・ブレットのホームズは大変評価が高くて、歴代のホームズ役者の中でもブレットのホームズが一番原作のイメージに近いと私も思います
「バスカヴィル家の犬」は今まで沢山作られており、本作以外にも20作品近くあるようです。そこで私の所有しているホームズ作品を探したところ、1982年英 ピーター・デューギッド監督、トム・ベイカー主演で10年以上前に
東京12チャンネルで放送されたものがVHSテープで出て来ました(写真参照)・・・とても画質が悪いのですが、この作品はDVD化されていないので貴重です
そこで今回この書籍を読んで2作品を見比べたら、原作と違うところやイロイロと面白いことが分かりました。
まず、原作の有名な画家シドニー・パジットの挿絵と似た場面を忠実に再現しているのは、トム・ベイカー版の方です。但し、この作品に登場するヘンリー・バスカヴィル卿役の俳優が実に小柄で貧相な人で、とても劇中で恋愛をする感じではない。それに比べるとジェレミー・ブレット版のヘンリー卿(クリストファー・タボリ)は適役といえます
あと後半、最後の決着シーンで助っ人としてホームズにロンドン警視庁のレストレード警部が呼び出されるのですが、ブレッド版にはレストレード警部は登場せず、代わりにモーティマー医師を同行させています。
このレストレード登場の駅のシーンもベイカー版は挿絵のままに再現されていて私は嬉しい
他にもイロイロとあるのですが、こうなると他の「バスカヴィル家の犬」も見てみたい。そこでネットで調べて今回購入したのが、2000年にアメリカのホールマーク社が制作で、 マット・フリューワーが主演した「シャーロック・ホームズ バスカヴィル家の犬」ですが・・・これは酷かった。まったくホームズの原作を読まないで見たらB級のサスペンス映画として見られるかもしれないけれど、私には見るに耐えられない愚作です
そうして3作品共に不満なのが、博物学者ステープルトンの妹ベリルを演じる女優さんがまったくいけない。
ドイルの原作では「近づいてくるその婦人はまったく美しい人だった。」と書いてあるのに、どの作品の女優さんもとても美人とは言い難い・・・ブレット版のフィオナ・ギリーズは美人だと思うが髪型がいけない
上のタイトル画面は1959年に「ドラキュラ」などのホラー映画で有名なハマー・プロダクションが制作した「バスカヴィル家の犬」です。主演がホームズにピーター・カッシング、ヘンリー卿にクリストファー・リーとのことで、まだ未見の作品ですが是非見てみたい。どこかのDVD会社さん発売して下さいませ
余談ですが、バスカヴィル館へ行くワトスンが銃を持って行くのですが、その銃の種類が作品によりまちまちである
原作にも銃の銘柄など書いていないのだから、時代考証が合っていれば何でもいいのだけれど、個人的に
はブレッド版のワトスンが所持している銃がいいと思う
たぶんウェブリーMkⅡかエンフィールドNO2 Mk1だと思うが、かなり大型に見えるので455口径のウェブリーMkⅡかなと個人的には思っているが、ネットで調べたら大半はエンフィールドNO2 Mk1と書いてありました
どちらもモデルガンメーカーのマルシン製で上が、エンフィールドNO2 Mk1で下がエンフィールドNO2 Mk1 ポリスです。「バスカヴィル家の犬」などの舞台に登場するには本当にお似合いなピストルです。上のモデルガンはもう20年以上前にキットで買って作って飾ってあったもので、下のポリスは最近見つけて衝動買いしてしまったものです・・・このモデルガンを脇に置いてみる「バスカヴィル家の犬」は格別です。自分がダートムアへ行ったような気分になってしまいます。女性には分からないだろうな~