金海大成洞古墳群では7次の調査が行われていた。88号と91号から貴重な遺物が出土していることもあって、新聞でも大にぎわいらしい。
4世紀半ば前後と考えられる両古墳であるが、91号からは3体の人骨が並列して出土し、周囲からは殉葬かと言われる人骨も出土しているb。
骨の残りがよいのは墳丘のマウンドに貝塚の土や貝が封土として盛られ、それが木郭の崩落とともに室内に落ち込み、それが人骨を保護したらしい。貝とともに無文土器などが採集されていた。
また北方系の青銅器や南方系のいも貝加工品などが出土している。
88号墳からは巴型銅器や筒型銅器が出土し、発掘途中であるがなお続々と出土している。ここで面白いのは中広型銅矛がともなっていることである。なんども盛土のなかに水平に置かれていたらしい。
ピカピカの銅矛で刃欠けなどほとんどない、奇麗な銅矛でここまで完全なのも珍しい。
列島では1世紀のものが、この期に伴うのも異常であるが、墳丘の盛土に納めるのも珍しい。
型式的に見れば、列島の作とみれるが、使われた時期、使い方など列島とは大きく異なっており、短絡的に和風とは言えない。
これまで列島にない型式の物も出土しており、金海近辺に出土する倭系文物については、単純に「倭」と決めつけるのではなく、その変異をも含んで解釈する必要があろう。
韓国のタクシー代は安価で利用するに便なことこれ以上ないがときどき判らない料金を請求される。
金海空港から釜山北方まで2万ウオン弱でゆくのに、それよりグッと近い、金海市まで3万ウオンとはこれいかに。メーターも立てず、表みたいなもので請求するんだけど、これ如何に。
夜は釜山のマッカリ屋で、釜山大学校の考古学関係者総出で、70越えの歓迎会。考古学科の先生(名誉教授の先生も)、博物館学芸員、日本留学生などおんパレードである。
二次会はノレパンで、名誉教授の先生がカラオケを歌われたのには驚きとともに感激的でした。
終わってホテルでまた夜中3時ごろまでぐだぐだ。他の70越えのように早く休めばいいものを。新石器時代の研究をしている研究室の林先生が付き合わされて、えらく迷惑を掛けました。だって、日本に於ける
88号墳
新石器時代における農耕証明法の脆弱性を責める話だったもの。