第2回瀬戸内考古学研究会公開大会の発表要旨予告① | しもちゃんのブログ

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これから4回に分けて発表要旨を紹介します。


今日は

第一部「南予弥生式文化の特色と豊後」(13:00~14:10)のうち


幡上敬一(愛媛県鬼北町教育委員会)

      「愛媛県鬼北町興野々寺山遺跡とその生活基盤-南予地域における弥生遺跡の特色-」


要旨:


愛媛県南予地域の多くはリアス式海岸からなり、その可耕地も狭小で農耕生産地に恵まれない。海岸


のさらに内奥の河岸段丘上に位置する興野々遺跡は今次の調査で竪穴住居跡11棟、土壙とそれらを


囲む環濠を検出したが、後期前半と終末期に属するものであった。前半においては形態的に西南四国


型土器を主体に調整に外来系の刷毛目を、終末にはタタキ目を受容するなど外来文化との影響も受容


するようになる。だが、器種構成においては甕が中心で、出土石器は叩き石、石皿、打ち欠き石錘など


縄文的な狩猟採集的生活を基盤としていたようである。いわゆる西南四国型土器の中心的分布領域で


が実はこうした文化状態が展開していたのではない


だろうか。