9月中旬、仕事の隙間を狙って姨捨の棚田に行ってきた。江戸時代以来、田毎の月などと名勝として評判ととってきた棚田だけに、また指定第一号に相応しく、美事の美しさでありました。波打つ田、それに習う切り株の曲線など流麗なモノ、稲木も健在。
上から見降ろすと彼方に千曲川がゆったり流れ、善光寺平が彼方まで見通せる。平日だけどさすが人も多い。
とにかく絵になる、写真も邪魔障害物もなく、腹一杯とれた。
が、それだけではな・・・何かが足りない。
坂道をふうふう良いながら登っていたら、農家の人が稲刈りの合間の休憩中。家族みたいだが、目があうと、皆でにっこり笑って「今日は!」の挨拶をかけてくれた。
たった一言だけど、良かったね。ほっとした。なんぼ景観文化財なんか言っても、風景だけとか工作物だけとか物質だけではもの足りないものよ。
そこに生きる人のホスタビリティと接触できること、これが最大の文化財なのよ。どうですか皆さん。
どうだ、美事だろう
切り株も稲木もいいね