2008年08月29日
はい。一週間で一番の至福の時間、終わりました。
魔王、第9話。
今回もすごかったです。
ちなみにここから先はネタバレになりますので、ご自身の責任で進んでください。
魔王の何がすごいって、毎回神展開なのに、次回はさらに越えてくるところ。
池端が引っ掻き回し始めた5話前後から、どんどんどんどん面白くなってきている。
1回1回の放送も1時間があっという間に感じるくらいスピード間が溢れるものなのに、全体を通して見ても加速度が増している感じ。
良くテンションもつなあ。。。素晴らしい仕事です。
今回もGJ!魔王チームです。
第9話は、成瀬領の正体が直人にバレたところから展開します。
同時に何者かに拉致される宗田。
つれていかれた先には葛西の姿が!
そこで宗田はひどい暴行を受け、葛西に命乞いをします。
忍成うめぇ・・・・
葛西くんもナイーブでよかったわぁ。
麻里さんとのシーンも良かった(葛西くんはね)。
でも、今日はなんと言っても成瀬領@大野智でしょう。
放送前は、今日はさすがに宗田&葛西で持ってくかなあと思っていたけど(実際にすごく良かったけど)
でも、やっぱり成瀬先生でしょう。
直人との待ち合わせでは、初めて「魔王」として直人に退治するという、魔王族の大好物シーン。
「正直に自分が犯人だと言え!」と迫る直人に対して
「私が真中友雄です」(なんちゃて)と答える成瀬領。
このときの顔ったら!
ええ顔するんですよぉ。。。
なんでこんな顔ができるのかしら。
絵の具を何色も混ぜて、混ざりきる前の、奇跡の瞬間みたいな表現の仕方。
こんなお芝居をするひとを私は見たことがありません。
ニュータイプ。
今回の成瀬領@大野智では、こういった表現を良く見ますが、全部、微妙に、絶妙に異なる表情なんですよねえ。
あの(うろ覚えなんで間違っているかもしれませんが)
北京オリンピックで金メダルを取った北島康介が、予選を泳ぎ終わった後コーチから「後コンマ○秒ストロークを遅くしろ」って言われて実際にやっちゃって勝ったという、あれぐらいの加減のしかた。
えっ?そんなこと実際にできんのお?っていうくらいの領域でお仕事をされているのではないかと思います。
大野くんは今回のこの役、「かなり正解に近いところまで近づけてやりたい」とおっしゃっていました。
彼は完璧主義ですから、今回の仕事は、完璧にやると決めたのでしょう。
で、直人とのシーンに話を戻しますが、直人と最初に対峙したときは、
完璧に「魔王」モードだったのに対し、直人の思いを受け止めるうちに
「友雄」になって行きます。
自分の本当の思いをやっと直人にぶつけることができた友雄は、もう「魔王」ではありえません。
ここからの「友雄」は今までの「魔王・領」とは少し違って、物語を傍観するような位置に自分を置いているように見えます。
運命に身をゆだねる、というか、「憎しみ」よりも「悲しみ」を友雄からは強く感じます。
こういった友雄の感情のシフトを微細な表現で語るという上質な演技をみせる大野智、あなたはやっぱり完璧です。