リトルダンサー | 北東西南

北東西南

shimaのアイドル・芸能ブログです。

2010/8/27


ダルドリー天才。は昨日書いた。
今日はリトルダンサーについて書きます。

一昨日と今日と2回見た。
1回目はうるうるうるうる。。。と涙腺がゆるむ程度で最後に
涙が1筋2筋って感じだったんだけど。。。
2回目は号泣。
こんな映画もめずらしい。

私の好きな映画の特徴に、「泣かせない映画」っていうのがある。
いいシーンで、普通ここ泣くとこ!ってところをさらっと描く。こっちはそこでは泣けないんだけど、涙の元が涙腺にたまる。で、映画終盤につれて涙の元がどんどんたまっていって、
最後にしんみり泣く。っていうのが好き。
大げさな仕掛けはないけど、複線がきっちり張られている映画。
監督の「待って待って、ここで泣いたらもったいないよ。まだまだ」って言う声が聞こえてきそうな気がする。
リトルダンサーもそういう映画で、大好きな映画になりました。

ここから先はネタばれありです。

炭鉱の町の少年ビリーは、母親を亡くしたところ。
炭鉱夫の父と兄、祖母と暮らしている。
イギリスは階級社会で炭鉱の町って言うと、労働者階級。
生活が厳しく、おりしもサッチャー首相の炭鉱封鎖政策の
真っ只中。
父と兄は労働環境の改善を求めて数ヶ月に及ぶストライキ中。
祖母は痴呆が始まっていて、家庭の雰囲気は最悪。
そんな中、父の勧めで習っているボクシング教室に、臨時で
バレエ教室が行われることになる。
バレエに興味を持ったビリーは父に隠れてバレエを習い始め、彼の素質を見抜いたバレエ教師はロイヤル・バレエ学校のオーディションを受けることを進める。
理解のない父親、自分の将来に対する希望と自分の環境をとりまく現実、ダンスが好き!な自分の気持ち。。

ビリーがね、前半ずっと我慢してるんですよ。
父親のことも、自分の家庭のことも理解して、思いやってる。
炭鉱の町の少年は、炭鉱夫になるのがあたりまえだから、そういう自分の将来のこともうすうす感じてる。
「しょうがない、でも・・」と一抹の希望(自分の才能)を
捨てきれないまでも、周りの事情を優先させるビリーがせつなくてかわいくてかっこいい。
で、映画にちりばめられたビリーのダンスがすばらしい!
バレエを覚えたて、っていう設定だから、うまいとはいいがたいんだけど、自分の感情が怒り、喜び、情熱、ひたむきさが
にじみ出ているダンスなんです。。
こんなダンスを見せられたら。。親父でなくても心動かされてしまいますよ。
完全に母の気持ちで見てました。
私は子供を生んだことがないけれど、自分よりも子を優先させるっ気持ちっていうのはこういうことをいうのかな。。と疑似体験できました。子供はうんどかんないけんな。

最後はハッピーエンドです。
最後の30分はもうたまりませんよ。
大げさな演出はないんだけど、親父の顔を見ただけで泣いちゃう。
私は自分の父親、好きじゃないけど、映画を見てる間、思い出してしまいました。
久しぶりに会ってもいいかな。。ぐらいの気持ちになって。。
私にはすごいことなんです。

親のみなさん、親になる皆さん、これは必須科目です。
絶対見てください。
☆☆☆☆☆∞
リトルダンサー