ある脳外科医のぼやき

ある脳外科医のぼやき

脳や脳外科にまつわる話や、内側から見た日本の医療の現状をぼやきます。独断と偏見に満ちているかもしれませんが、病院に通っている人、これから医療の世界に入る人、ここに書いてある知識が多少なりと参考になればと思います。
*旧題「ある脳外科医のダークなぼやき」

本ブログでは繰り返し、

テレビや新聞が大々的に「感染者数」として報道するPCR陽性者数の数のみでなく、

重症者数や死者数の推移に注目して現状を検討すべきと書いています。

 

朝日新聞の記事などを引用して、

「病床利用率があがっていますが」というようなコメントをいただきましたが、

この病床利用率というデータも私は参考程度にしか見ていません。

 

何故かというと、

大部分の入院は、無症状および軽症の患者だからです。

若い俳優さんが感染し(軽症)、退院したニュースなど報道されていることから、

皆さんもよくお分かりでしょう。

 

このウイルスが二類感染症に指定されているため、

未だに法律上では軽症患者も入院が必要となっているからですね。

 

やはり、あくまで重症者数や死者数の推移に注目すべきと思います。

下記が最新の厚労省のHPで確認できるデータです。

 

 

死亡者数は1000人を超えましたが、陽性者数が急増した6月以降、現在にいたるまで、

それほど増加のペースは変わらず、ゆるやかです。

少なくとも陽性者数の急激な6月以降の増加と相関しているかというと、そうではないことが分かります。

これは下の二つ2のグラフの推移を見てもらえば明らかです。いずれも厚労省のHPからです。

 

重症者の数については、ほぼほぼ横ばいですね。

全国の重症者数は80人台のまま、ほとんど変化なくこの1週間は経過しています。

 

重症者数の数字については、重症化する人が増えれば当然増加します。

一方、良くなる人、死亡する人がでれば減少します。

 

ここのところの連日の推移をみていると、

重症化する人が全国で数人は出つつ、一方で改善する人と最重症で死亡する人がいるので、

ほぼ横ばいになっております。

 

東京都の重症者数をみると、やはり横ばいですね。

 

 

人工呼吸器など集中治療が必要な重症者数は都内全域で15名ということです。

これも、増加はしておりません。

 

「感染者数(PCR陽性者数)が増加すると1-2週間遅れて重症者数も急増する」

というのが、テレビやメディアでよく耳にする定説です。

 

もうPCR陽性者数が増加し始めてから、

4-5週間経過しつつありますが、いかがでしょうかね。

 

時間が経つにつれて、日に日に、

この定説が今の国内ではその通りには当てはまらないということが濃厚になってきていると思います。

 

3‐4月の感染急拡大期にも日本では欧米と比較して死亡率が低かったことは周知の事実ですが、

この理由は未だに分かっていません。

 

日本で死亡率が低かった理由は、

分からないからこそ「ファクターX」と未だに呼ばれていますね。

 

このファクターXについて興味深い説を先日読みましたので、

次回紹介します。

 

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本ブログでは毎度に渡って繰り返し、

連日メディアで大々的に「感染者数」として報告される「PCR陽性者数」に振り回されず、

重症者数、死亡者数の推移にも注目してほしいと書いています。

 

どこで確認するかというと、国内全体については下記の厚生労働省サイト

 

 

東京都内については下記の東京都のサイトですぐに確認できます。

 

 

ちなみに全国の状況から一部抜粋しますが、

 

全国の重症者数は87名と直近の報告数になっています。

先週から少しずつ上昇傾向にありますが、まだ全国で100人には満たない程度にとどまっていることが一目瞭然です。

死者は国内全体で2名増加。

 

一方、連日最多、最多と騒がれている東京都ではどうかというと

現在は16名。これだけPCR陽性者数が増えているので重症者も増えているかというと、

ほとんど増えていないことがこれも一目瞭然です。

 

つまり、これだけ連日メディアが感染拡大を報じ、各自治体の知事が緊急事態を発する中、

実は重症者数は大きく増加することなく、推移しています。

 

「重症者が増えるのは感染者が増えてから1-2週間かかる」というコメントをよく聞きますが、

PCR陽性者数が増えだしたのは7月頭頃からだったので、もう1月近く経っております。

上記のコメントが正しいのならば、現時点でもっと重症者が増えるんじゃないの?と私は思います。

 

この重症者数の推移と、現在加熱する「感染拡大」の報道には大分温度差があるように思います。

 

この乖離が意味することはシンプルで、

現在陽性が確認されている方のほとんどが軽症者ということです。

 

以前、一般論とされていた8割軽症、2割重症の理論どおりであれば、

もっと重症者が増えるはずですよね。

 

下記の全国陽性者数、検査人数のグラフも先ほどの厚労省のページにありますが、

 

増加する陽性者数のグラフと、検査人数がほぼ相関していることがわかります。

 

つまり、現在陽性者数がどんどん増えているのは、

感染拡大そのものの影響もあるにせよ、検査数そのものが増えてる効果が大きいと言えます。

 

陽性率は現在に至るまで都内でも6%台で推移しておりますから、

5月以降現在に至るまでそう大きく変わらないです。

 

ある一定の感染率の集団に対して、検査数が増えれば陽性者数が増えるのは当然のことです。

加えてPCR検査には偽陽性も1%程度あると考えられておりますから、

たとえば2万件前後の検査が行われている現在ではその1%、200人程度は偽陽性で陽性者としてカウントされているということも考えられます。

 

つまり、今の陽性者増は、検査が拡充され広く行われるにあたって、

当然の推移をみているとも言えます。

 

だからこそ、私は重症者数と死亡者数の推移にこそ注目すべきだと考えています。

陽性者数を見るのであれば検査数、陽性率、も加味して検討しなければいけません。

 

しかし、日本のマスメディアの報道というと、

 

まずバーンと陽性者数を「感染者数」を出す。

その後、さまざまなコメンテーターや医師が状況を危惧するコメントを出す。

 

という形ですので、

この時点で見る人に「感染拡大!」「危機!」という印象をつけてしまうのです。

 

酷いニュースや報道だとここで終わりです。

 

多少マシな報道では、その後とってつけたかのようにトーンダウンして、

「都内の重症者数は16人です」という風にさらっと重症者数を報道する形です。

昨日私が見た傍ニュースはそうでした。

 

現在の経済状況が継続すると1万人以上の自殺者増加が予測されているということは前回書きました。

 

先日の官房長官のコメントで「緊急事態宣言を出した4月の状況と現在は異なる」というものがありましたが、

私はその通りだと思いますし、医師の立場としても経済活動も重視すべきと思っております。

 

 

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前回記事の東京都の検査数と陽性者数棒グラフについて、

4月の検査数に保険非適応分が含まれておらず、実際には1000程度はあっただろうという指摘がありましたのでご報告します。

 

ただ、いずれにしても、現在と4月あたりでは検査数に大きな差はあると思います。

 

昨日は初めて全国で陽性者数が1000人を超えたということが、

「全国感染者数1000人超え」としてニュースで踊っておりました。

連日、相変わらずの陽性者数一辺倒の報道ですね。キャッチーな数字のみを出すという。

 

私は陽性者数のみに踊らされず、重症者数と死亡者数の推移にも注目すべきと考えております。

 

7月の上旬には東京を中心として陽性者数が増え始め、かれこれ2-3週間が既に経過しております。

つまり、これまでのセオリーで言えば、現在はすでに重症者や死者数が増えていいタイミングにあります。

 

そこで、現在の重症者、死者数はどうか。

これらの数は厚生労働省のページで連日更新されておりますが、

29日0時時点で、全国の重症者数は81人(+5人/日)、累計死者995人(+2人/日)です。

81人の重症者のうち20人程度が東京ということですね。

 

重症者数がここ数日で20人程度増加したことは違いありませんが、

1億2千万のうちの81人という現状の重症者数は、150万人に1人程度です。

要は100万人都市に1人の重症者がいるかどうかという水準です。

 

重症の明らかな定義は私は知りませんが、

肺炎を合併、酸素が必要、となれば重症にカウントされるのだろうと思います。

 

今後、この重症者数が指数関数的に増加し、数千数万というレベルになれば大変なことですが、

全国の重症者が数百程度になったとしても、それは医療崩壊を危ぶむ程ではないでしょう。

 

今後爆発的に感染が広がり、連日数万の陽性者数が出ればそのような状況となることも考えられますが、

現在の水準は未だに遥かに低いと言えます。

 

死者については、6月2日に900人となって以来、この約2か月間で約100人増加という経過です。

 

つまり、4月、5月で死者数が900人程度まで増大して以降、

陽性者数が増加に転じ2-3週間が経過した現在に至っても死者数はそれほど増えていません。

今後急増することがないとは言えないものの、現時点までの経過をみる限りには、

これも数千数万に短期で増加することはないだろうと思っています。

 

ニュース、ワイドショーでは、現在の医療状況に危機感を訴える医師のコメントが多々紹介されますが、

この報道姿勢にも私は疑問を覚えます。

 

たとえば、酒やタバコを吸ってもいいか?と患者に聞かれて、

いいですよ!とおおっぴらに言う医師はほとんどいませんよね。

医師の立場としては、健康のため控えてくださいと言わざるをえないです。

 

新型コロナの現状に関しても、コメントを求められたら同様です。

医師は当然、現状を危惧、危機感を持っているとコメントする他ないのです。

そんなのは当然のことで、顔と実名が出ればより一層そういった圧力がかかります。

 

それを報道が主義主張のために利用する傾向があるのは残念なことです。

 

話が少し逸れますが、3、4月には、PCR検査の拡張を主張したい報道番組が医師のコメントを作為的に切り貼りして、

本来のその医師の主張と真逆の内容で報道したことすらありましたね。

 

よく、命と経済のどちらが大切なんだ、という詭弁も耳にしますが、

これもおかしな話です。

 

なぜかというと、ウイルス感染も経済もどちらも命に直結するからです。

つまり、どちらも大切なのです。

 

医師は経済には疎いですから、ウイルス感染を危惧する側のコメントしかできません。

つまり、本来は経済の側面から失われる命を論じる意見がカウンターパートとして同時に紹介されなければならないのです。

 

経済が悪化し、失業率が1%増えると日本では年間の自殺者数が2000人以上増えることが統計で示されています。

下記のリンクに紹介されていますが、だいたい失業率が2%程度だと自殺者は1-2万人ほど、

5%程度の年には約3万人程度が自殺することが示されています。

 

 

2021年には過去最高を1万人以上上回る4-5万人が新型コロナ、自粛による経済的影響で自殺する可能性すらあると書かれています。

 

私の友人の勤める三次救急の医療施設でも先々月頃から首つり自殺の救急搬送が増え、

ここ数週だけでも5人以上が首つりで自殺し心肺停止で運ばれてきたといいます。

 

経済的影響で自殺する人は多くが若者、働き盛りの年代です。

その数が数千~万となりうるということです。

 

高齢者を中心に国内で1日あたり数人(現在)程度の新規死亡者を出している新型コロナウイルスがある一方、

自粛やその経済的影響からの自殺で亡くなり得る働き盛りの数千~万の人々。

 

この両面を皆が検討する必要があります。

 

そういう意味で、

私は「感染対策を行いながら経済活動を両立する」という政府方針は正しいと思いますし、

経済政策に対して「暖房と冷房を同時にかけるなんて云々」というのは現状を良く見ていないように思います。

 

 

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