「座ることを拒否する椅子」
岡本太郎1911-1996
教科書に載るような作品が多数ある岡本太郎ですが、私が一番好きなのはこの椅子です。その名も「座ることを拒否する椅子」。
座り心地のすこぶる悪いこの椅子は、あたかも椅子自体に意志があるかのような存在感があります。
椅子は人間のために合理的で機能的でなくてはならないという常識、引いてはすべての物質は人間のために存在しなければいけない、という傲慢な人間の考え方へのアンチテーゼが隠されている気がします。
座るたびに謙虚さを忘れている自分を思い出させる、そんな椅子です。