理佐side
私は何もかも嫌になってきている
それを揉み消してくれるかのように海にやってきた
理佐「このまま私を包み込んで……」
私は1歩ずつ海の中に進んで行こうとすると……
??「お姉さん!!!」
知らない女の子が必死に私を追いかけてきた
??「ねぇ、私の事養ってください!!!お姉さんお金持ってそうだし」
理佐「はぁ?」
腕を掴まれたと思ったらまさかの言葉に私は驚くと……
??「あれお姉さんってあの有名な渡邉理佐じゃん」
理佐「……」
??「私の事養って?」
理佐「なんで名前も知らない貴方を養わなきゃいけないのよ」
??「だって命捨てようとするぐらいなら私の事養ってよ」
理佐「何言ってるかさっぱり分かんない」
??「私はヒモだから、住む場所が無いからお願いしてるの!!!」
状況が全く掴めないし、その話をこんな所でする話じゃない!!
??「お姉さんの人生私が貰うからその代わり私の事養って?」
助けて貰った身なので……
理佐「いいよ、貴方の事養ってあげる」
恥ずかしくて言うのもあれだが私は意外とお金は持っている
1人、2人増えようが生活に支障をきたすことなど絶対に無い
??「ありがとう!!!じゃあお家帰ろ!!!」
ヒモに手を引かれ海から出ると凍えるような寒さだった
??「はい、行こう風邪引く前に」
ヒモが海に入る前に置いたのであろう上着を私に着させてくれた
理佐「あなたは寒くないの?」
??「寒いよ、でも飼い主が風邪引いたら元も子も無いじゃん」
理佐「じゃあ早く帰ろ」
私はヒモにタクシーを拾ってもらい、家まで帰った
勿論タクシー代は私のカードで払うと笑顔でありがとうって言ってくれた









??「ただいま〜」
理佐「さっむ!!!」
??「そうだね」
理佐「え……」
??「ん?」
理佐「暗くて見えなかったけど綺麗な顔してるんだね」
??「見た目だけは恵まれた笑」
このルックスのお陰で今日まで生きてこれた〜とか言いながら笑っているとある事に気づいた
理佐「それより名前は?」
美羽「えっと……村山美羽です、19歳です、一応中学までは真面目に学校に行ったり、行かなかったりです、よろしくお願いします」
理佐「嘘……」
美羽「嘘じゃないよ、今年でヒモ歴5年目」
理佐「え……14歳からやってるの?」
美羽「うん、親に捨てられて色々な人の所を回りながら何となーく生きてきたって感じ」
理佐「よく生きてたね……」
美羽「運だけはいいから」
理佐「はいはい」
美羽「今日からお姉さんが飼い主だから何でも言ってください
お世話になります」
理佐「基本的には好きにしてていいよ」
美羽「ほんとに!!!」
理佐「私仕事ばっかりだから、お金なら必要になった時に声掛けて
美羽「うぇ〜飼い主の中で1番自由だ」
理佐「自由じゃない方が生きずらいでしょ」
美羽「いいね〜お姉さん好きだわ」
理佐「お風呂入ってくる」
美羽「お先にどうぞ〜」
理佐「ありがとう」
急に拾ってきたこのヒモとの生活は自分には無かった刺激が貰える気がして少し前まで無かったワクワクが出てきたのであった……