夏鈴side
8枚目シングルの選抜発表が終わり楽屋に戻り一息ついているとあるメンバーが楽屋を飛び出した
美羽「すみません泣」
愛季「美羽!!」
美青「私行ってくる」
ひかる「ちょっと待って」
優「どうしてですか!!」
天「今行くのは皆じゃないよ」
優月「え?」
夏鈴「私行くよ、任せてくれない?」
私は皆にお願いした
ひかる「任せようよ」
里奈「今の美羽ちゃんを追いかけるのは夏鈴だけだと思うよ」
夏鈴「必ず2人で戻ってくるから」
私は村山を探したが見つからない
夏鈴「もしかしてあそこにいるのかな……」
私は思い当たる場所に向かった









美羽side
私は8枚目シングルの選抜メンバーに選ばれなかった
前作でシンメだった美青は選ばれた
素直におめでとうって言ってあげたかったが言葉が詰まって出てこなかった
発表が終わって屋上に飛び出した
美羽「あ〜、約束守れなかったな〜」
曇りの空に向かって言葉を吐いた
今の私にピッタリな空だな……
夏鈴「ここにいた」
美羽「藤吉さん」
夏鈴「村山、久しぶりに話そ」
美羽「はい」
夏鈴「寒かったでしょ」
藤吉さんは手に持っていたココアを私にくれた
美羽「ありがとうございます」
夏鈴「私と村山は似てると思う」
美羽「え?」
夏鈴「私は村山の事を分かりきってると思わないけど何故か気になっちゃうんだよね」
美羽「そうなんですね」
夏鈴「私は今の村山の気持ちを知りたい」
美羽『私は今回のシングル絶対に参加したかったんです』
夏鈴『うん』
美羽「3期生の中から少しずつ選抜入りする人が増えていってた、今回のシングルは皆には申し訳ないかもですけど自分は絶対選ばれると思っていましたが選ばれなくて凄く悲しいです」
夏鈴「そうだったんだね」
美羽「凄く悲しかったし、悔しかったです」
夏鈴「私は少しだけその気持ちが分かるよ」
美羽「え?」
夏鈴「私も1回だけ櫻エイトから外された事あるけど村山と同じ考えをしてたんだよね」
美羽「そうなんですか?」
夏鈴「うん、その時は1、2枚目の時センターをやってたから自分は大丈夫って思ってたら外されて凄く悔しくて堪らなかった
でも、そこから這い上がって今の私がいるからだから村山も諦めないで欲しい
美羽「でも……」
夏鈴「私は村山と一緒に踊れるように待ってるから」
藤吉さんの真剣の表情に涙が出そうになった
美羽「待っててください」
夏鈴「勿論待ってるよ、早く私の隣で踊ろ」
美羽「はい!!、約束守ってくださいよ」
夏鈴「うん、私は村山が隣で踊るまで卒業出来ないかもな〜」
美羽「ずっと隣にいてくださいね」
夏鈴「分かった、早く楽屋戻るよ」
美羽「はい!!」
私は藤吉さんの後ろ姿を見ると凄く大きくて追いつかないかもって思うが藤吉さんは絶対に私の事を置いていくことなんて絶対しないで同じ歩幅で歩いてくれた
美羽「絶対に一緒に踊りますから……」