息子くんの高校受験の志望校も最終的に決まりました。


 私学専願です。


 公立高校の受験も考えましたが仮に合格した場合、義務教育とは違い公立高校ではまず『支援』を受ける事が現状ではかなり難しいと言うか無理だと言う話を息子くんが中1の時から学校側と話したりもしていました。


 本来なら公立こそが支援体制を整えて、発達障害を抱えた子達の受け皿となるべきなのでしょうが、それは現状ではただの理想でしかありません。


 現実は難しいものです。


 ならば公立高校では受けられない『支援』を満足できる程ではないにしろ、ある程度受けられる、そして受け入れてくれる私学の方が息子くんには絶対に良いと思いますと2年前におっしゃって下さった、息子くんの学年主任の先生の言葉が今でも私の心に残っていて、そしてそれが進路を決めるきっかけにもなりました。


 背伸びして入学できたとしても、学力的についていけなくなったりしても大変。


 息子くんの特性を活かしながら、3年間ちゃんと通えそうな学校選びをしたつもりです。


 中1の時に普通学級にこのまま所属させて登校拒否になったら大変!!と言うお医者様のアドバイスから早急に支援を受けられる育成学級に編入したのが中2の春でした。


 育成学級への編入をすすめられた時には、私はただただ驚くばかりで(-_-;)


 息子は息子で


 『周りからガイジ(障害児)だと思われるのが嫌や!!』と強い拒否反応。


 当時、別居中の元夫は


 『そんなところに入れたら、アイツはもっとおかしくなる!!そんな余計な事するな!!』でした(-_-;)


 最初はどうしようかな・・・なんて思いましたけど、息子くんも私も育成学級の見学を通して、あののほほんと言うかのんびりした感じが気に入って現在に至っているのですが(笑)ホント、案ずるよりも産むが易し。


 私の両親の後押しや助言があったからこそ、なおさら入りやすかったのかも・・・ですが(笑)


 現実を見る事。現実を認める事。現実を把握する事。


 そう言った事から逃げ出さなかったからかなぁ・・・気づいたら、あれよ!あれよ!!と言う間に、自ずと道が開けてる感じ。


 今では、育成学級に編入して本当に良かったと微笑みながらそう言う息子くんを見て、これはこれで良かったんだ・・・と心から思う反面、やはりマイナスな面もあったりと言うのが本音の部分。


 ただ、精神の安寧や安定にはかなり大きな成果を得られました。こっちのプラス面の方がマイナス面よりはるかに大きいんですよ。


 100%満足出来る支援なんて言うものはありません。


 ならば何を優先し、何を選ぶか。


 私と息子くんの選択した道は間違っていなかったと思います。


 普通学級のみで授業を受けていた中1の頃。


 人間関係でよくトラブルを起こしていた息子くん。


 授業中にトラブルが起きてしまうと興奮状態に陥り、授業を受けられず・・・


 一人で教室の外に出て、ベンチで1時間 精神が落ち着くまで過ごす・・・なんて事が当たり前のようになっていました。


 そんな話を学校側から聞いた時に私はあまりのショックで泣いてしまいました。


 教室で授業が受けたいのに受けられない息子くん。


 彼の気持ちを思うと・・・泣けてきました。


 そりゃテストの点数だって取れなくなります。


 だって授業を受けてないのだから当たり前です。


 勉強だけじゃなく全ての事に自信もなくなり、覇気もなくなります。


 そんな中でも頑張れていた数学と英語。


 息子くんに言わせれば、塾が好きだから数学と英語は出来るんだよって。


 だから育成学級に行っても塾だけは辞めさせないで!!って息子くんに真顔でお願いされて現在に至っている塾通いですが、少人数制の塾だったと言う事と塾の先生との相性も良かったのだと思います。


 とにかく塾が楽しくて、塾の先生が面白い!!って通い始めたのが小5の後半からなんですけど、塾の先生は息子くんの特性をしっかり把握して下さっているので、学校の先生より息子くんの学力だったり能力をしっかり評価してくれています。


 ここの塾との出会いがなかったら・・・こうはいかなかったかも知れませんね。


 偶然に私のアトリエの近所にあった、藤子不二雄のマンガに出てくるような建物で藤子不二雄のマンガのキャラクターのようなお二人の京大卒の先生が経営されている塾なんですけど(笑)うちの子のようなタイプの子には大人数制の塾ではなく、少人数制の方が良かったみたいです。


 高校に行ってもこの塾に通う!!って言ってるぐらいのお気に入りです。藤子不二雄ラブ?ww


 息子くんにとって自分の能力をちゃんと把握してくれたり理解してくれるたった一つの心地よい場所だったのかもしれません。


 偶然の出会いに感謝です。


 今思うと、偶然の出会いだったり何も努力せずに目の前に開かれた世界を受け入れていった結果だったりするんですけど、きっと息子くん本人がそう言ったご縁を持っているのではないかと思います。


 じゃなきゃ、全てがスムーズに進みすぎです。


 以前、いつもお世話になっている方から言われた一言が今でも私の胸の中にあります。


 離婚前の私は仕事とお金と生活の事に縛られて、子供に目を向けてあげられていなかった時期がありました。


 自分では一生懸命やっていたつもり。


 見事に一人で空回りしてました。空虚な時間を過ごしていました。


 既に破綻していたであろう結婚生活をどうやってしのいでいこうかと必死でしたからね。


 でも実際は息子くんに対して何もしてあげていなかったし、気づいてもあげられなかった。


 ただのダメ母でした(-_-;)


 息子くんが中1になって、育成学級編入への話が出て私の離婚話も大詰めになった頃、言われた一言


 『今まで親としてほとんど何もしてあげてないんだから、ここら辺でちゃんと正面から向かい合いなさい』


 振り返ると、本当にその通りでした。


 今日、息子くんと受験の話やら育成学級の話をしていた時に私に息子くんが言うんですよ


 『お母さんが僕の事を一番理解してくれてると思っているよ。ありがとう!』


 涙が出ました。


 まだまだ足りないけど、ちゃんと向かい合えてるかな・・・私。


 


 長くなったので、また後ほど続きをアップしますね☆