夏休みに実家に帰ったときに自分の部屋を掃除して、いらない物を処分したり整理してたんです。そしたらダンボールの中から子供の頃に読んでいた絵本が数冊できて、久しぶりに読んだらちょっと新鮮な気分になりました。子供の頃はよく意味が理解できなかったけど、今読んでみるとこんな内容だったんだ、奥が深いなと考えさせられました。


気持ちが子供の頃に戻っていたのか、幼稚園くらいの頃に1番大好きだった絵本の事を思い出した。「小さいおうち」っていう絵本。「ちいさないえ」かもしれない。家が主人公の絵本。外国っぽい挿絵の絵本だった気がするんだけど、すごく大きな絵本で本のページも薄いダンボールくらいの厚みがあった気がする。


内容は、小さな家が田舎の丘の上に立っていて、そこで人間の家族と幸せに暮らしているんだけど、その田舎がだんだんと開発されてしまって都会になっていく。


最初は小さい家の両サイドにちょっと大きい家が建つ。だけど、徐々に小さいビルに変わって、道路も大きくなって交通量も増えていく。小さい家は車が怖くて仕方がない。(電車とかも走ってたかもしれない)小さい家に住んでいた人は引っ越してしまい独りぼっちになってしまう。そして気付いたら周りは見上げるような高いビルになっている。都会では誰も小さい家には見向きもしなくて、小さい家はビルとビルの間に挟まれていつの間にかボロボロになってしまう。


小さい家は生きていく希望をなくしてしまう。そんな時に一台のトラックが来て、小さい家をどこかに運んでいこうとする。小さい家は「とうとう壊されてしまうんだな」って目を閉じて最期の覚悟を決める。でもいつまでたっても壊されなくて、トラックはどんどん都会を離れて田舎まで小さい家を運んでいく。そこは、初めに小さい家が建っていたような丘の上で、人が小さい家を修理して元通り綺麗に直してくれる。そして、また新しい人が住むようになって、小さい家も幸せに暮らす・・・


大体そんな感じの内容だったかな・・・。読み終ったときに、いつも「お家が幸せになってよかった」っていつも思ったからハッピーエンドなのは間違いない。家が主人公なのが珍しかったし、普通の絵本よりもすごく大きくて、挿絵が綺麗だったからお気に入りだったのかもしれない。母親にもこの絵本の話して探してもらったけど、とっくに捨てたんじゃない?と言われ悲しくなった。20年以上前に持っていた絵本が無いのは当たり前かもしれないけど、もう1回読むことが出来たら幸せな気持ちに浸れそうな気がする。


まぁ、この話にオチなんてないんだけど、思い出したのでなんとなく。それにしても母親って何でも覚えてるものなんですね。本の説明をしたときにすぐに思い出してくれたし、「いつも持ち歩いてたあの本ね。海にキャンプに行く時にも持っていってパパに怒られて。小さい頃のあんたはホントに・・・。(以下私の子供の時した悪戯やバカな話)…あの絵本はあんたが入院した時にキイちゃん(従姉)が持って来てくれたんじゃない。覚えてないの?」…全然覚えてない。ママン、最近の事はすぐに忘れるのに、昔の忘れて欲しい事は何でも覚えているんだね。ちょっと迷惑。