絵本で、安心して気持ちが話せる「場づくり」の担い手を育む -137ページ目

絵本で、安心して気持ちが話せる「場づくり」の担い手を育む

~絵本で、安心して気持ちが話せる場づくりの担い手を育む~
NSプロジェクト代表
絵本道®マイスター
更家 なおこ

東北で絵本ワークを始めたころ

 

いつも、どんな方がご参加くださるのかなと

緊張しながら集会所に向かっていました

何もできないかもしれないけれど

絵本でひととき、ほっとしてもらえれば・・・

 

だから、絵本を選ぶときはとても考えました

 

ラストが寂しくなるようなお話や

主人公が行ったきり、帰らないお話

洪水など、水があふれる絵が入っているものは

どれだけ良書でも、外していました

お子さんが集うような施設には

全国から送っていただいた絵本をきれいに

並べて、箱でお届けしました

 

1冊ごとに

「これを読むとほっこりするよ」

「くすっと笑えるよ」

「みんなで見ると楽しいよ」

などと、「気持ちシール」を作成して

貼っていました

 

あの頃から、絵本は人の気持ちをほぐして

くれる大切なツールとして

絵本の持つ力を信じられていたのだと思います

 

絵本ワークの時は10冊以上絵本を用意して

まずはご参加のみなさんとお話します

その様子や、みなさんがお話してくださる内容から

「今日はこれかな」と、

ふさわしい絵本をその場で選びました

 

仮設集会所を守っている方から

みなさんの様子をおうかがいすることもありました

 

その度に、用意する絵本やワークを変えて

更にみなさんとお話する中で

絵本を選んでいるうちに

 

段々と、絵本の方で

わたしを誘ってくれることに気が付きました

 

まるで「今度はボクの番だよ」

とささやいているように

感じるのです

 

しっかりと場にふさわしい絵本に

登場してもらうと

 

みんなとっても良い表情で

ご自分のことをお話ししてくれます

普段は、自分よりもまず人のお世話をして

控えめな方ほど

しみじみと深くて

大切なお話を伝えてくださいます

 

そのようなあたたかい場になるたびに

ありがたくて、うれしくて

 

気が付いたら

いつも

わたしのほうが

ぬくもりをもらうばかりでいました