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個人主義者エピキュリアンを生きることは、

共同体の将来を決める立場にない者が、

不確実な時代を生きていく、

しかも実り多く生きていく、一つの選択だと思う。


単なる快楽でも享楽でもなく、

むしろ禁欲的で克巳的な生き方であると思うくらい、

エピキュリアンを貫き通すことはむずかしい。


塩野七生 『人びとのかたち』 

新潮文庫

(改行任意)