不登校の子どもがオンライン学習をすると
「出席扱い」となる制度がありますが、
まだ十分に知られていないのが現状です。
利用者は増えているものの、
学校ごとの対応の差や制度の周知不足が課題となっています。
🌱 ネット出席制度ってなに?
文部科学省の通知に基づき、
不登校の子どもが自宅や支援施設で
タブレットやオンライン教材を使って学習した場合、
校長の判断で出席扱いにできる制度です。
学習成果は成績に反映されることもあり、
子どもにとっては「学びが途切れない」安心感につながります。
📊 現状の利用状況
- 不登校の小中学生は2024年度で約35万人と過去最多。
- ネット出席制度の利用者は2014年度の249人から、
- 2024年度には約1万3,261人まで増加。
- ただし、全体の数%にとどまり、
- まだ一部の子どもしか活用できていません。
⚠️ 課題となっていること
- 認知度不足:不登校の子どもの約6割、
保護者の約9割が制度を知らない、
または学校から説明を受けていない。
- 学校側の対応のばらつき
「前例がない」「制度がない」と
申請を断られるケースもあり、地域差が大きい。
- 利用条件の厳しさ
保護者と学校の連携や訪問指導など複数の要件があり、
学校長の裁量に依存。
- ICT環境の格差
家庭の経済状況や地域によって、学習環境に差が出てしまう。
👨👩👧 親としてできること
- 情報を知ることから始める
制度の存在を知るだけでも、子どもの選択肢が広がります。
学校に確認してみるのも一歩です。
- 子どもの気持ちを尊重する
「学校に行けない=ダメ」ではなく、
「別の形で学べる」ことを伝えると安心感につながります。
- 小さな成功体験を積ませる
オンライン学習で「できた!」を感じることが、
自己肯定感を育てる大切なステップになります。
💡 まとめ
ネット出席制度は、
不登校の子どもに学びの機会を保障する大切な仕組みです。
ですが、周知不足や学校現場の理解不足が大きな壁になっています。
親としては「制度を知る」「学校に相談する」「子どもの気持ちを支える」ことが、
学びをつなぐ第一歩になります。
「学校に行けない日があっても、学びは止まらない」
――そんな安心感を、子どもに届けたいですね。

