こんばんは!
妻のトリセツ』の次は、「自分がダメな時のトリセツ」的な一冊を手に取りました。笑


「ダメをみがく」っていうタイトル、すごく好きです。「みがく」が「磨く」じゃないところとか、なごやかな感じで。


装丁のイラストもかわいい〜


気がつけば、ふせんだらけになりました。
(そういえば、ドッグイヤーって言葉を最近知りました🐶わたしは折りたくないのでふせんしてます)

なんでこの本を手に取ったかというと、最近「なんか今日の自分はダメだな〜」とよく思うから。

仕事が繁忙期に入り、職場がピリピリしがちが時期だからかもしれませんが、いつもは気にしないささいなことに動揺して、集中力が削がれちゃうことがよくあります。

仕事で大ミスをやらかすとかはないのですが、「なんかいつもより気持ちがしんどいぞ」という時が増えていて、こりゃなんでだ? どうしたらいいんや? というモヤモヤしたものを抱えてしまっています。

そこで本棚をじっとみて「ダメ」の文字に惹かれて本書を手に取りました。
(積ん読でした)

本書は小説家の津村記久子さんと、コラムニスト・編集者の深澤真紀さんの対談集。深澤さんは「とくダネ」のコメンテーターでもありますね。

すべて会話文で書かれているのですが、ふたりの掛け合いが絶妙でテンポよく読むことができます。
全体的に深夜ラジオみたいな雰囲気が漂っています(深夜なのは「ダメ」がテーマだから)。

津村さんは芥川賞作家、深澤さんは流行語を生み出した人(「草食男子」の生みの親)ということで、一般人のわたしたちからすると「人生超うまくいってるじゃん!」と思いがちなのですが、ふたりともそれぞれに自分の「ダメなところ」を自覚し、自分の「ポンコツさ」を許容しながら生きているダメのプロだと言います。

さらにふたりは、就職氷河期、パワハラ、やる気が空回りしてむしろトラブルになる、人間関係の消滅などなどかなりの苦難を経験していて、社会のダメさや職場の人間関係のダメさも痛いほど味わってきています。

ということで本書はふたりの経験談と経験から得た「(自分であっても周りであっても)ダメなときの対処法」が惜しげなく書かれています。

経験に裏打ちされたことほど説得力のあるものはありません。「なるほど……!!」と深くうなずき、気づいたらふせんを貼り倒していたのでした。

そしてサブタイトルに「“女子”の呪いを解く方法」とありますが、本書は“女子”の呪いにかかってなくてもためになります。(そういえば、最近“女子”って言葉使わなくなったなぁ……もう29だもんなぁ。)

というか、「女子」というよりも「人間関係」の呪い、という感じがしました。

なぜなら本書は「仕事編」と「生活編」の二編立てになっていて、それぞれ「職場の人間関係」「血縁関係」といった人間関係を一大テーマにしているからです。

ふたりの年の差はほぼ一回り(深澤さんが上)ということで世代の差がありますが、会話から世代差を感じないのは同じ悩みを共有しているからなのだと思います。
人間関係の悩みは世代にかかわらないようです。そりゃそうか。

ここで自分用メモとして、特にうなずいた部分を引用します。

・「精神的な通風孔」的な、ゆるいつながりがあると良い
→よく行くコンビニの店員とか、エレベーターでよく一緒になる別の部署の人とか、密なつながりはないけど他愛ない会話くらいはするゆるいつながりがあると、「ひとり悶々とした気持ちを抱えこんでいる自分」みたいなものがちょっとリセットされる、という経験を語っていて大いにうなずきました。そういうのあるなぁ〜。

・自分が調子が良い日の行動パターンを知る、余計なことを考えない趣味をいくつか持っておく
→ふたりは「努力家」なのではなく、「工夫マニア」なのだと言います。それは頑張ってダメだったときに自己否定に走っちゃうから、「工夫」で自分をだましだまし動かしてみる、くらいのささいなことを積み重ねているからだそうです。「工夫」という言葉が絶妙で唸らされます。
ふたりが見つけた「工夫」のなかで自分もマネしよう!と思ったのが上記のふたつ。趣味はしょーもないことを多めに持っておくといいそうで、むしろ自己実現とか全く関係ないしょーもないものの方が余計なことを考えなくて良いそうです。たしかに。

・ポンコツでないふりをすることにエネルギーを費やさない
これ、めちゃくちゃ名言だと思います。自分のポンコツと向き合って「治そう!!」と頑張ってもどうにもならないことだってある。むしろ向き合って古傷を抉って引きずっちゃうほうがよくない。
どんなに自分が不調でも最低限のことはこなしている自分(遅刻しなかったとか)がいればそれでいいし、調子が良かったらその時のちゃんとやってる自分をめちゃくちゃ褒めてあげればいい。
あれもこれも!じゃなくて、これができてるからオッケー!という考え方にシフトしていくのが大事だと言います。
自分に対してハードルを上げないように工夫するのが長く働くためのコツ。深くうなずきました。

「ああ、なんか今日自分ダメだ」って日に読むといいです。
ふたりのちょっとした小ネタ(くだらない話)に癒されますし、ダメなときのTIPSも盛りだくさんでめちゃくちゃためになりました。

よーし、ブログ書き終わったしハロプロの動画見るぞーーーーー!!!!!笑



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