本日は寛容について考えてみたいのです。

世間はどんどん「寛容さ」が失われています。

何が「一億総活躍社会」だ。
おいらは「一億総自主規制社会」だと思ってる。

うまいこと言ってのけたと思いました。

それがこの本
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ショーン マクアードル川上も、ベッキーも
スキャンダルで叩かれて世間から一発で退場です。
犯罪者じゃないのにです。

テレビに限ったことではなく
ペヤング事故しかりです。

万引きをしたという濡れ衣を着せられて、
自殺した中3の子がいました。
多感な時期です。周りの教師がやってもいない万引きを理由に「お前はダメ」というのです。
自分はもう終わりなんだと思わせたのです。
寛容さのかけらもない教師です。


「アマゾン 12兆円の巨大経済圏」という記事に、
アマゾンの従業員の過酷な現場というのが載ってました。

アマゾンには「PIP」(業務改善計画)というシステムがあります。
目標が達成できないと業務改善を迫られます。
改善できなければ降格 退職になる制度です。

しかし改善云々の前に、上司と一対一でど詰のミーティングが行われます。「会社の理念」を辞めさせたい相手に都合よく捻じ曲げ、恣意的に使い、怒鳴り、威嚇し心が折れて去って行く方が多いと、
アマゾン社員は言います。

即戦力を求めるが故に、上司が部下に指導すること自体が会社の損失だという考えが元になっているのです。

「効率」が大切なんです。
今の時流です。

逆に言えば「非効率」はダメなのです。
非効率は「寛容さ」です。
寛容さは「哲学」で「宗教」で「伝統」で「歴史」です。

今の時流では科学が宗教です。
科学的根拠がないと全部ダメなのです。

例えば、目標の数字とそれに伴う分析です。
10万個くらいの要因があって出た結果を、
20個位の要因を持ってきて数値化し、
結果が分析できたと自己満足している人が「科学的根拠」と吠えるのです。
科学を盲信しながらちっとも科学的じゃないのです。

しっかりした哲学の上にしか、しっかりとした
科学的な思想は育まれないんじゃないかしら。


権力が科学を宗教にしてしまったのです。
哲学も宗教もなく、伝統も歴史も知らない庶民の
心を操るのなんて造作もないことですから。

そして寛容さが消えて行ったのだと思います。



寛容さを考える良い機会となる本でした。


※ここでAmazonなのが大河「時流」なのだ。