義山の摩尼宝珠
過日、ガラス作家の、やぎもとこさんにお願いしておりました作品が出来上がったとのことで、弊所にお越しになられました。
そのうち、私が特注でお願いしていたのは、レンズ状のガラス細工でした。
太陽光から採火するためのものです。
採火する時のイメージなどをお伝えしておりましたところ、成形する瞬間にガラスの玉をちょっと摘んで引っ張ってみたそうです。
その結果、摩尼宝珠の形をしたものが出来上がりました!
【義山の如意宝珠】
義山は「ぎやまん」と読みます。
これは、オランダ語のdiamant、あるいはポルトガル語のdiamanteに由来する言葉で、もともとはダイヤモンドを意味します。
江戸時代、ダイヤモンドを使ってガラス製品を細工していましたが、加工したガラスそのものも、同様に呼ぶようになりました。
現在でも見事なカットガラスは大変高価ですが、当時もカットガラスは非常に希少価値のあるもので、茶道の世界では義山として珍重しました。
…ということで、如意宝珠はカットこそされていませんが、私にとっては非常に意味のあるガラス作品ですので、勝手ながら義山と呼ぶことにしました!!
しかるべき時に、この如意宝珠を使って太陽光から採火してみようと思っております。
ただし、太陽光が焦点を結べばかなり高温になるので、窓際に焦点を結ぶようなガラス製品を置かないで下さい…と、やぎもとこさんから注意がありました!
採火が楽しみです!!