斐伊神社と肥河
東西に長い山陰地方を車で走ると、いくつかの大きな川を越えます。
島根県と鳥取県の間を流れる一級河川は斐伊川ですが、この川は他の川と比べると、少し様子が違います。
一番印象的なのは川がなんとも赤いということです。
それは川砂が砂鉄を含むからです。
古代より近年まで斐伊川上流で製鉄が行われていて、『古事記』には肥河(ひのかわ)と出てきます。
この斐伊川の中ほどに斐伊神社があります。
現在の斐伊神社は狭い境内地に様々なお社が祀られていますが、かつては巨大な神域を誇る神社でした。
本殿および合祀された御祭神の御神名を拝見すると、とても興味深いことがわかります。
「ひ」という音が入っているか、あるいはそれを連想させる御神名なのです。
そして、本殿よりも遥か高い所に、火守神社があります!
とても不思議な構造をした神社です。
恐らくは合祀した結果もあると思いますが、古代は盛大な太陽祭祀が執り行われたであろうことを、予感させます。
わくわく♪