先日、こんなニュースがネットで話題になってました。

安楽死の合法化発表を受け、1分で苦痛なく安らかな死につける
ハイテク自殺幇助マシンが発表される(オーストラリア)

2017年12月08日


 オーストラリアのビクトリア州で先月、同国初となる安楽死を合法化する法案を可決した。この法案は、2019年6月から施行される予定で、他人が幇助する積極的安楽死が認められることになる。

 その発表の数日後、オーストラリアのフィリップ・ニッツチク医師は、未来の冬眠チャンバーを思わせる自殺幇助マシーン「サルコ(Sarco)」を発表した。

 このマシーンは、最先端技術を駆使し、苦痛なく速やかに逝ける「合理的な自殺」を約束するものだ。


ポッドに入りボタンを押すとおよそ1分で苦痛のない安らかな死へ

 サルコを開発したのは、ニッツチク医師が代表を務める自殺幇助推進組織「エグジット・インターナショナル(Exit International)」だ。

 マシンのベース部分に人間がぴったり収まるサイズの半透明ポッドが設えられている。利用者はポッドに入ったら、ボタンを押す。

 するとポッド内に液体窒素が充満し、酸素濃度を5パーセントくらいまで低下させる。1分もすると利用者はほとんど苦しむことなく意識を失うという(ニッツチク医師はこのプロセスを飛行機のキャビン内の圧抜きに例えている)。

 通常ならその1分間、酸欠で苦しむと思うんだけれど、技術の力でその問題が解決されたということなのだろうか。

 こうして速やかな死が訪れた後は、ポッドを棺として利用することも可能だという。ベース部分は再利用される。



3Dプリンターで印刷、設計図はオープンソースで無料公開予定
ただし心の健康が証明された人に限る


 エグジット・インターナショナルのプレスリリースには、サルコが「3Dプリンターで印刷し、どこでも組み立て可能なように設計」されていると説明されている。

 また設計図は「無料であり、ネットでオープンソース化されて公開」されるという。こうした利用しやすさはサルコの売りの1つであるが、その利用を希望する者は、オンラインで入手できる”メンタル質問票”に回答しなければならない。対象は不治の病で苦しんでいる人、高齢者に限られてくるだろう。

 これによって心の健康が証明されれば、4桁のコードが発行され、安らかな死への扉が開かれる。


〜 後 略 〜


引用元:http://karapaia.com/archives/52250373.html


オーストラリアのビクトリア州で安楽死が合法となり、それを受けて
苦痛なく安楽死することができる機械が発表されたということです。

まぁこの記事を読む限り、この機械はオープンソース化して
誰もが3Dプリンタで作ることができるようにするというものなので
それについてはどうかと思うんですが、安楽死についてはぼくも思うところがあるので
日本も早く合法化されないものだろうか、なんて思ってしまいました。


「これ以上みんなに迷惑をかけられないから死にたい」
「自分が死ぬことで家族を救いたい」
「治る見込みもないのに辛い治療を続けるのはもう嫌だ」


理由は様々ですが自殺を選ぶ人が多いのがこの日本です。

でも死のうと思っても、電車に飛び込んだり飛び降りたり、その結果
家族どころか無関係な人まで巻き込んでしまうことがよくあります。

こういった機械で死ぬことができるなら、
不幸にして死を選ばなくいけなくなったとしても
ほとんど誰にも迷惑をかけずに死ぬことができるからいいんじゃないかと思うんです。

いや、もちろん自殺を肯定するわけではないですよ。

簡単に死ねる環境がないから「しかたなく」生きてたら、
その後状況が改善して幸せな人生を送るようになる場合もありますからね。
「ああ、あのとき死ななくてよかった」と思うことになるでしょう。

そんなこともありますし、大前提として
簡単に死を選ぶべきではないと考えています。

でも同時に、
周りに迷惑をかけてまで死を選ぶことは
絶対にあってはならないと思っています。

みんながみんな強く生きることができるならいいのですが、
悲しいことにそうはならないのが実情なわけで(世界的にも異常な数の自殺者数)
であるなら、せめて被害を最小限にできればいいのにな、という話です。

こういう機械があれば、あの死刑囚宅間守みたいな

「死刑になりたかったから殺した。誰でもよかった」

みたいな、死ぬ勇気もないくせに人の手で殺してもらうために
身勝手すぎる殺人に及ぶような頭のおかしいヤツも
いなくなるのかもしれませんし(レアケースでしょうけど)
ぼくらのような大多数の「ふつうの人たち」の安全を守るためにも、
こういう機械はあったほうがいいのかと思いました。


……まぁ、安楽死というものはここに挙げたようなケースでの
自主的な死を容認するようなものではないと思うので、
そもそもなかなか解決しない話なんだろうとは思いますけどね。

あくまでも「そういったケースでも使えたらいいのに」という話でした。


難しい問題がたくさんありますが、社会保障費が増大する日本では
真剣に安楽死についての議論だけでも進めていく必要があるんじゃないでしょうか?




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