後輩のUP20パブリカのリヤから異音が出ていて、アクスルのガタと共にドラム内がオイル塗れになっていたとの事。

最近勤務がまた変わって以前の様に休みが合わなくなりましたが、本日はたまたま休みが重なったので作業する事にしました。

右側のアクスルオイルシールから漏っていた様ですが、オイルシールの劣化だけでなくベアリングに相当のガタが出ておりシャフトの芯が出なくなって余計にオイルが漏れ出てきた様です。

オイルシールの交換をする場合はリヤアクスルシャフトを抜くので、ついでにベアリングも交換します。

オイルシールとベアリングは後輩に注文させておいて、自分は吉良自動車へベアリングリテーナを発注しておきました。

 

昨日のうちにシャフトの外し方を指南しておき、本日足車にシャフトを載せてやってきました。

 

リヤアクスルベアリング交換に必要なリテーナ。

もう既に共販からの供給は途絶えておりますが、吉良自動車で製作販売しております。オイルシール当たり面も素晴らしい仕上がりで純正以上のクオリティだと思います。

 

 

 

後輩が部品商で購入したベアリングとオイルシール。

 

 

 

本日活躍するSST。正式名称はリムーバ、アンド、リプレーサ、リヤ アクスル シャフト ベアリング リテーナ(長)

09516-11010

 

 

 

右側のベアリングはガタガタでご臨終。リテーナのオイルシールリップ面も摩耗して溝が出来ております。

 

 

 

まずはリテーナに切られたネジ山にSSTをねじ込んで装着。

プレスに掛けてリテーナを抜きます。

 

 

 

リテーナを抜いたらSSTに付属するアタッチメントを本体のネジ山に装着して、今度はベアリングを抜きます。

アタッチメントの穴にアウターベアリングリテーナのボルトを通してナットで固定し、アウターリテーナごと抜きます。

 

 

 

SSTを使用すると実に簡単に作業出来ます。

今度は手順を逆に辿り、もう一つの付属品を使用してベアリングをアウターリテーナごとプレスで入れます。

確実に入れ終えたらリテーナをプレスします。

リテーナは焼き嵌め品なので本来はオイルバス等で加熱しろと修理書に記載がありますが、ここではバーナーで炙っておいてからプレスしました。

 

 

 

作業の終わったリヤアクスルシャフト。

 

 

 

30分も掛からず終了したので後輩の家に行ってアクスルシャフトの取り付けとオイルシールの交換をする事にしました。

移動する途中でガスケット紙を購入。リテーナガスケットもだいぶ以前に製廃になっております。

デイトナで出ているt=1.0厚の小分けパックを二枚、カッターで切り出しました。

大して精度が必要ない部分なので大雑把に切り出しても大丈夫です。

 

 

 

漏れ漏れだった右側のオイルシール。

 

 

 

交換後のオイルシール。(写真は左側)

 

 

 

あとはシャフトを組み付けて終了。

 

 

 

明日以降にデフオイルを入れるそうです。

当たり前ですがベアリングが新品でガタは全くなくなり、シャフトの回転も適切な抵抗を持つ様になりました。