部品がまだ帰ってこないので、直ぐに組める様にクランクケースをトヨグライドミッションと合体させておく事にしました。

 

あまりトヨグライドの部品って目にする事が無いので今回の作業自体は大した事はやっておりませんが、記録として留めておきます。

 

ドライブプレート。MT車ですとフライホイールに相当する部品です。フライホイールとは違ってウエイトはありません。

トルクコンバータ自体に重量があるので重さを出す必要が無いからです。他はスタータモータからの動力を受ける事です。

こちらはエンジン側。リヤクランクオイルシールが逝っていたままの状態でしたので、オイルがクランクシャフト付近より放射状に散っております。

中央穴にトルクコンバータより出ている先端部分が収まる事で、トルコンのセンターが出る様になっています。

 

 

 

こちらがトルクコンバータが付く方です。

ただのベースですのでフライホイールよりかなり軽いです。

 

 

 

こちらがメインのトルクコンバータ本体。

当時のトヨタ車の中で最小サイズとなります。裏側に突起が出ており前出の通りドライブプレート中心穴に刺さる事でトルコンのセンターが出る様になっています。

4つの爪はミッション内部にあるフロントオイルポンプ駆動用です。エンジン(クランクケース)とミッションを接合させる際は、マニュアル車はクラッチ板のセンター出しをしますが、トヨグライドはこの4つの爪がミッション本体と一致する様に調整後取り付けます。

下側に見えるのはトルコン本体からATFを排出するドレーンです。180度反対側にも設けられており、ここからとオイルパンの双方からATFを排出すればほぼ全量交換が簡単に出来ます。ただパブリカの場合このドレーンのある部分のカバーを外すのにサブフレームが邪魔をしており、エンジン本体ごと持ち上げてカバーを外して作業スペースを確保する必要があります。

 

 

 

トルコン本体をドライブプレートに固定した状態。

今まで2U型のオーバーホールは何度か手掛けておりますが、修理書以外でトヨグライドの実物を見るのは初めてです。

吉良自動車謹製のフライホイールストッパがいい仕事をしておりますよ。クロメートメッキしてあります。

 

 

 

爪の位置なんて分かりやすいのであっさりミッションと接合出来るかと思いきや、意外と入りませんでした(笑)

何度やっても入らず、クランクを少し回しながらやってみたり色々やっても入らない為、一旦トルコン本体を外して単品だけでミッションと合わせると割とすんなり入ります。ミッション側からは内外にセレーション軸が出ており、また軸をシールするリングもあるのでそれらが邪魔をしているのかと思いますが、それを見越して何度かシャフトを少しずつ回したのですけれどね・・・。

その状態で再びトルコンをドライブプレートに固定してシャフトを極力動かさない様にチャレンジしましたが、直ぐには入りませんでしたが何度もやっていたらスコッと入りました。めでたしめでたし。

 

 

エンジンルーム内がエンジンスタンドを兼ねておりますので、この後はここで作業を行います。

 

 

 

バルブリフターも洗浄後にクランクケースへ入れておきました。

本日の作業はここまでです。